2020年2月26日、韓国・聯合ニュースによると、「新型コロナウイルス感染への対応は総体的に問題がある」として文在寅（ムン・ジェイン）大統領の弾劾を求める内容の韓国大統領府の請願が20万人以上の賛同を得た。これにより大統領府は、請願の締め切り日（来月5日）から1カ月以内に公式の立場を表明しなければならない。文大統領の弾劾を求める国民請願が公式立場表明の条件（請願投稿から1カ月以内に20万人以上の賛同を得る）を満たしたのは今回が2度目となる。

今月4日に投稿された同請願は「文在寅大統領の弾劾を求めます」とのタイトルで、新型コロナウイルス感染事態における文大統領の姿勢を「まるで中国の大統領を見ているようだ」と批判。中国・湖北省を訪問した外国人の入国を禁止した韓国政府の措置について「韓国を自由に歩き回れるよう許可し、自由に開放したも同然」とし、「本当に韓国国民のことを思うなら中国の全地域を対象に入国を禁止すべきだった」と指摘した。

大統領府の国民請願には昨年4月にも、「北朝鮮の核開発を放置、黙認している」との理由で文大統領の弾劾を求める請願が投稿され、公式立場表明の条件を満たした。これに大統領府は「三権分立の原則上、政府が回答できない請願」としつつも「国らしい国をつくってほしいという国民の命令により休む間もなく走り続けてきたが、もっと頑張ろうと覚悟を決めた」と述べていた。

これに韓国のネットユーザーからは「それだけ国民の怒りがたまっているということ」「文政権は中国に気を遣い過ぎていてもどかしい」「文大統領を支持しているけれど、中国人の入国を阻止しないことだけは理解できない」「2度も達成するなんて滅多にないよ。文政権は始まりも弾劾、終わりも弾劾だ」など請願を支持する声が上がっている。

一方で「政府は最善を尽くしているのに」「信じられない。これ以上どう頑張れというのか」と反論する声や、「なぜよりによって今の時期？ 国民みんなで協力しても乗り越えられるか分からない状況なのに」「大事なときに大統領の仕事や悩みを増やすのは適切でない」と指摘する声も上がっている。（翻訳・編集/堂本）