中国の環境汚染解決のカギは、中所得層の政府に対する態度に―米誌

Record China    2013年11月20日(水) 6時26分

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7日、米誌は所得の増加と環境汚染の間に逆U字型の関係が存在するという「環境クズネッツ曲線」を例に挙げ、中国の環境汚染問題は中所得層が政府に迫って行動を取らせることで解決が進み、中国国民だけでなく、世界の利益につながると指摘した。写真は中国の大気汚染。

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2013年11月7日、米誌フォーチュン(電子版)は、所得の増加と環境汚染の間に逆U字型の関係が存在するという「環境クズネッツ曲線」を例に挙げ、中国の環境汚染問題は中所得層が政府に迫って行動を取らせることで解決が進み、中国国民だけでなく、世界の利益につながると指摘した。17日付で中国メディア・参考消息(電子版)が伝えた

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中国の環境汚染は非常に深刻で、北部の一部の都市ではすでに寿命が数年縮まったとさえ言われている。この損失の程度は、工場閉鎖などの経済的損失や、規制で車を毎日運転できないなどの不便さとは比べものにならないほど大きい。

中国の中所得層は自分が努力して働くことで得た収入を享受したいと思っているが、その一方で、大気汚染によって自分の子どもを外で遊ばせられなくなることを「繁栄」の概念とは誰も考えていない。汚染問題に対する中所得層の不満の声は日に日に大きくなっている。

ノーベル賞を受賞した経済学者サイモン・クズネッツが提唱した「環境クズネッツ曲線」という概念がある。国民1人当たりの所得が低い初期段階は汚染が悪化するが、所得の増加に連れて汚染は一定の程度で止まり、さらに所得が増加すると汚染が改善されていくというもので、縦軸に環境汚染の程度を取り、横軸に1人当たりの収入を取った図で表した場合に描かれる逆U字型曲線のことを指す。

現在、中国の1人当たりの平均年収は約6000ドル(約59万7000円)に達しており、まさにこの辺りが環境クズネッツ曲線におけるターニングポイントだ。言い換えれば、中国はすでに十分に豊かであり、汚染に対して何ができるかというレベルに達しているということである。

中国の中所得層が政府に汚染問題に対する行動を迫れば、そこから得られる利益によって、長期にわたって汚染に苦しんできた中国国民だけでなく、その他の人々も恩恵を被ることができる。特に、インドなどの国がこれをまねれば、環境汚染問題だけでなく、地球温暖化問題にとっても最高の解決方法となる可能性もある。中国の利益と世界のその他地域の利益を結びつけることが、現実的な変化における唯一の希望なのかもしれない。(翻訳・編集/HA)

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