2020年4月3日、韓国・朝鮮日報によると、北朝鮮が同日、「新型コロナウイルスの感染者が北朝鮮には1人もいない」と改めて主張した。

記事によると、北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙・労働新聞は同日に掲載した社説で、「世界が悪性ウイルスの感染症の被害で大混乱に陥って戦々恐々としている時に、わが国ではたった1人の感染者も発生していない」とし、「世界で最も優れた社会保険制度があるからだ」と主張しているという。朝鮮日報は「北朝鮮のこのような主張は『（感染者が1人もいないという）北朝鮮の主張は通らない』とする外部からの指摘に全面的に反論したものだ」と伝えている。

ただ、北朝鮮は隔離者が500人ほどいることを明らかにし、「事態が終息するまで『国家非常防疫体制』を維持する」としているという。北朝鮮の国営通信社・朝鮮中央通信は「隔離解除事業や、隔離が解除された人たちへの医療的監視も防疫規定に基づいて正確に進めている」と伝えているという。

これに、韓国のネットユーザーからは、「閉鎖的であることを考慮しても、1人も感染者がいないというのは信じられない」「中国と隣接しているのに感染者ゼロ？」「そもそも統計がきちんと行われているかも分からない」「感染者がいないのではなく、感染したと診断できる術を持っていないのでは？」「ウイルス検査ができないから感染者がいない？」「根拠に乏しい自画自賛」などと、北朝鮮の主張に懐疑的なコメントが多く寄せられている。

また、「感染者がいないと主張する北朝鮮になぜ物品を送るのか？」「消毒剤を送る必要はないようだ」などと、韓国政府が民間団体による北朝鮮への支援を承認したことに反発する声も上がっている。（翻訳・編集/関）