Record China 2013年11月26日(火) 21時40分
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26日、これまでハリウッドの大作映画で世界を救うヒーローは専らアメリカ人だったが、現在は中国人がそれに取って代わろうとしている。
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2013年11月26日、これまでハリウッドの大作映画で世界を救うヒーローは専らアメリカ人だったが、現在は中国人がそれに取って代わろうとしている。悪役を演じるか、カンフーを披露する役として出演するだけのことが多かった中国の俳優が、中国での興業収入がウナギ登りになるに従い、多くのハリウッド大作の中で世界を救うヒーローの仲間入りを果たしているのだ。長江日報が伝えた。
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▼「ゼロ・グラビティ」、中国の宇宙ステーションが主役を救う
現在、中国本土でも上映中の「ゼロ・グラビティ(Gravity)」(アルフォンソ・キュアロン監督)は、「神級」と呼ばれる人気作品。シンプルなストーリーであるものの、人の心を引き付けるものがある。そして、中国の映画ファンを最も喜ばせているのはラストシーンに登場する中国初の宇宙ステーション実験機「天宮一号」だ。2009年の古代マヤ人が予想した人類滅亡説に基づく「2012」(ローランド・エメリッヒ監督)の中でも、世界の最後の避難所であるノアの箱舟が中国で作られるというくだりがあった。しかし、スペースシャトルから出てミッションを行っている途中にスペースシャトルが大破し、無重力空間に放り出されてしまったサンドラ・ブロック演じるライアン・ストーンが「天宮一号」を探し出し、宇宙船「神舟一号」に乗って地球に帰還する姿ほどのインパクトではなかった。「ゼロ・グラビティ」の前半で描かれている主人公たちの孤独や恐怖、絶望などは全て「天宮一号」の登場の「お膳立て」にさえ感じられる。そのため、中国の映画ファンは興奮気味に「これまで誰も右に出ることを許さなかったアメリカ人が最後に中国人の助けを必要としているなんて、画期的」との声を上げている。
▼「パシフィック・リム」、中国製「クリムゾン・タイフーン」が怪物と闘う
今年公開のSF怪獣映画「パシフィック・リム」(ギレルモ・デル・トロ監督)では、超高層ビル並の巨体をもった怪物が突如出現し、サンフランシスコ湾を襲撃した際、人類を救うために出動した人型の巨大兵器「イェーガー」の中に、真っ赤なボディーに金色のラインの中国製「クリムゾン・タイフーン」が登場した。そして、操縦するのは中国系の三つ子だった。さらに、ギレルモ・デル・トロ監督はメディアに対して、「イェーガーの中で、私の娘が最も好きなのはクリムゾン・タイフーン」と述べている。クリムゾン・タイフーンの登場が中国の映画ファンの間で話題になり、「中国の神話に出てくる『ナタ』をモデルにしたのでは」という声も上がっている。
▼「エクスペンダブルズ」、ジェット・リーがスタローンと共演
人気絶頂だった時代、米俳優シルヴェスター・スタローンは敵を倒すために中国人の助けが必要だなどとは考えもしなかっただろう。当時、アジア人と言えば、ランボーにマシンガンで一瞬にして抹殺されるという役だった。しかし、シルヴェスター・スタローンは、2010年から旗を振っている「エクスペンダブルズ」で、中国出身の武術家で俳優のジェット・リー(李連傑)を起用している。小柄でも、腕利きの中国人が筋肉隆々の男たちと共に闘う姿があるからこそ、全世界累計の興行収入が約2億5000万ドル(約250億円)に上る大ヒット作になり、続編が次々に制作されることになった。
▼「アイアンマン3」、中国人がアイアンマンを救う
今年公開のスーパーヒーロー映画「アイアンマン3」(シェーン・ブラック監督)の「中国バージョン」では、アイアンマンが世界を救い、中国人がアイアンマンを救う。つまり、中国人が世界を救うのだ。同作品の原作では、中国人が最大の敵となっているが、興行収入のことを考え、同バージョンの制作につながった。つまり、中国市場がハリウッド大作に大きな影響力を及ぼすようになっているのだ。
中国の人気女優・ファン・ビンビン(范氷氷)と俳優のワン・シュエチー(王学圻)が医師役として登場し、アイアンマンの傷の手当てをするシーンが加えられている同バージョンは中国でしか見ることができないが、中国人のイメージアップという点では十分の役割を果たしている。
▼「バイオハザードV リトリビューション」、才色兼備の中国人科学者
ハリウッド大作の中で、中国人が世界を救う方法はさまざま。巨大兵器を操って怪物と闘ったり、マシンガンを手に敵と闘ったりする以外に、ゾンビの世界にも中国人の姿が加わっている。2012年のホラーアクション映画「バイオハザードV リトリビューション」(ポール・W・S・アンダーソン監督)には、中国の人気俳優リー・ビンビン(李氷氷)演じる一流科学者エイダ・ウォンの役が加わり、寒空の下、スリットから太ももが見え隠れするチャイナドレスを着て死んだはずのウェスカーと闘う。ユーモアで聡明、かつ強いこの姿は、中国の女性のイメージを大きく向上させている。
▼変化するハリウッド映画の中の中国イメージ
このように、中国の映画市場で興業収入がウナギ登りになっているのを背景に、金の成る木を逃すまいと、ハリウッドは主流作品の中で、中国を美しく、ポジティブに描くようになっている。「パシフィック・リム」では、「クリムゾン・タイフーン」が香港を舞台に最後の戦いを繰り広げた。また、原作では最大の敵が中国人だった「アイアンマン3」は、敵が外国人に変えられている。
実際には、多くの映画の中で「中国製」や「中国の技術」が重要な役割を担うようになっている。例えば、映画「2012」では、中国製の「ノアの箱舟」が世界の最後の避難場所となり、「ゼロ・グラビティ」では、中国の宇宙ステーション「天宮一号」が米国の宇宙飛行士の「エデンの園」となっている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)
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