Record China 2020年4月15日(水) 7時20分
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13日、英BBCの中国語版サイトは、新型コロナウイルスの影響で世界のサプライチェーンが動揺する中で「脱中国化」が進む可能性について香港の有識者の見方を紹介する記事を掲載した。写真はベトナム。
2020年4月13日、英BBCの中国語版サイトは、新型コロナウイルスの影響で世界のサプライチェーンが動揺する中で「脱中国化」が進む可能性について香港の有識者の見方を紹介する記事を掲載した。
記事によると、香港中文大学商学院アシスタント・プロフェッサーの呉靖(ウー・ジン)氏は「現在、世界のサプライチェーンは日増しに複雑化、ネットワーク化する一方で、リスク対応能力は低下している」と語った。また、香港科技大学商学院マーケティング・サプライチェーン管理センターの張洪濤(ジャン・ホンタオ)主任は「サプライチェーンの安定は業務安定の前提になるが、絶対的な安定などは夢に過ぎない」とし、現在多国籍企業はコストだけでなく、コストとリスクの間でバランスを取らなければならないとの考えを示したという。
両氏は新型コロナウイルス感染が収束した後にリスク分散を考えた一部企業が中国から生産拠点を移す動きが出るとする一方で、「数十年の時間をかけて構築してきた中国での生産体制から脱して移転するには大きな苦痛と時間を要する」との認識を示した。呉氏は「現状、企業はもはやコストとリスクのバランスにこだわっていられない。なぜなら、これまでのサプライチェーンに対する理解を超える事態が起きているからだ。われわれは未曽有のリスク、試練に直面しているのだ」と述べたという。
記事は、ウイルス感染の中心が中国から欧米へと移るなかで、欧米諸国にマスクや呼吸装置、薬品の供給不足による恐慌が発生したと紹介。「中国がマスクなどの生産大国である一方、欧米諸国は長期的に中国との政治的な相互信頼を欠いてきたために、欧米諸国の間でこれらの物資に対する憂慮が高まり始めた」と伝えた。
張氏は「ウイルス収束後、欧米諸国はより大きく、強い政府を作り、国の安全にかかわる製品の生産について本国回帰させる、ないしは信頼、コントロール可能、あるいは同じ価値観を持つ国・地域に移転させることを奨励、強制しようとするだろう」と予測したのに対し、呉氏は「今後サプライチェーンのローカル化、地域化が起きる一方で、資本がさらに大きな役割を演じ始める。例えば、生産拠点を中国以外に移したとしても、その拠点が香港や中国の資本ということになる」と語ったという。(翻訳・編集/川尻)
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