2020年4月17日、韓国・ニューシスなどは、新型コロナウイルスの感染拡大により、就業者が19万人以上減少したと報じた。

韓国統計庁が17日に発表した「3月の雇用動向」によると、先月の就業者数は2660万9000人で、1年前より19万5000人減少した。記事によると、これは2009年5月の金融危機（24万人減少）以来、最大の減少幅だという。

産業別にみると、対面接触が多い卸売・小売業（－16万8000人、－4．6％）、宿泊・飲食店業（－10万9000人、－4．9％）、教育サービス業（－10万人、－5．4％）などが減少。サービス業では就業者が29万4000人減少し、1998年9月（－30万8000人）以来、21年6カ月ぶりに最大幅の減少となった。

製造業の就業者数は前年比2万3000人（－0．5％）減少し、3カ月ぶりに減少に転じた。

年代別では、60歳以上が1年前より33万6000人（うち65歳以上が19万8000人）増加。 このほか20代（－17万6000人）、30代（－10万8000人）、40代（－12万人）、50代（－7万5000人）など60代を除いた全年齢層で就業者が減少した。

韓国企画財政部は、来週初めに新型コロナウイルスによる雇用衝撃緩和・克服のための「雇用安定政策対応パッケージ対策」を確定・発表する方針だという。

また、洪楠基（ホン・ナムギ）副首相兼企画財政部長官はフェイスブックで「他の働き口を探すのが難しく、雇用保険のサポートも受けられない方たちが置かれた状況を考えると胸が痛くなる。この状況が長期化すれば雇用寒波が韓国の雇用市場に拡散することもあり得るため、今の状況を非常に重く見ている」と述べ、「政府は格別の警戒心を持ち、使える手段を総動員して総力を挙げて対応していく」と強調している。

これを受け、韓国のネット上では「いやいや、コロナのせいじゃないから。過去3年間経済を放り投げた結果」「共に民主党と文大統領はもう二度と他人のせいにはしないよね？野党のせい、前大統領のせい、コロナのせい、また他人のせい」「コロナが広がる前から経済は悪かったし、あり得ない反日運動をしたせいで経済がさらに悪化した」「コロナ防疫は自分のおかげ、経済悪化はコロナのせい」などコロナ以上に文政権の責任を追及するコメントが相次いで寄せられている。

また、15日に行われた国会議員総選挙で与党の共に民主党が圧勝したことを挙げて「（国会議員総選挙で）180席を取ったのだから何とかしてくれるでしょ（笑）」「総選挙の結果分析＝経済が悪化しても関係ない」との声も出ている。（翻訳・編集/松村）