Record China 2020年4月24日(金) 12時40分
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香港メディアのアジア・タイムズ・オンラインは20日、「中国の『マスク外交』が米国の『責任転嫁』に勝利」と題する記事を配信した。資料写真。
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香港メディアのアジア・タイムズ・オンラインは20日、「中国の『マスク外交』が米国の『責任転嫁』に勝利」と題する記事を配信した。中国紙・環球時報が21日、その内容を要約し、次のように伝えている。
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中国は、新型コロナウイルスに襲われた欧州や中東への医療従事者の派遣や医療用器具の輸送に続き、最近は近隣の東南アジアへの「マスク外交」を強化している。
米国の政治家が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の発生に責任を負うよう中国に要求する中、中国政府は、「健康のシルクロード」を活用して外交を推進している。
中国政府は3月末、東南アジア最大の、そして同地域で新型コロナウイルスの影響を最も受けているインドネシアに40トンの医療物資を送った。
同様の状況は地域全体で広まり、東南アジア各国政府は続々と中国大使館主催のイベントに参加し、中国の医療支援を称賛している。
米国の当局者は、中国の「マスク外交」の背後にある動機は相手国への支援ではなく、とても大きな条件が付加される可能性があると警告している。米国務省で政治軍事問題を担当するクラーク・クーパー次官補は最近、「中国からの支援の受け入れが米国との将来的な協力を妨げるかもしれない」と警告している。
しかし、新型コロナウイルスの深刻な打撃を受けた東南アジアの国々(伝統的な戦略的パートナーを含む)が、米国のメッセージに共鳴しているかどうかは明らかでない。
フィリピンは、中国の医療支援を称賛し、ドゥテルテ大統領は国内向けのテレビ演説で中国に謝意を示している。
中国はフィリピンに、検査キット10万個、個人防護具(PPE)1万個、N95マスク1万枚、サージカルマスク10万枚を寄贈し、12人の医療専門家からなるチームを派遣している。
パンデミックの初期段階では、シンガポールとベトナムを除く東南アジア諸国が、中国からの渡航者に国境を開いたままにしていた。
こうした立場は、同地域の経済が、貿易、投資、観光において中国に依存していることを反映している。東南アジアにとって、中国はもともと最大の貿易相手国であり、関係は「一帯一路」を通じて拡大している。
この地域の多くの国が、新型コロナウイルス感染の新たな波の出現に警戒心を持っていることは間違いない。だが新型コロナウイルスにより景気が低迷するに伴い、経済的救済を中国に期待している。
ドゥテルテ大統領は、米国がフィリピンから医療従事者を引き抜こうとしたと非難し、「彼らは(フィリピンの)看護師に電話をかけてきて、ビザが当日中に発給され翌日には(米国へ)飛行機で出発できると言っている」と述べた。
また先週の国内向けの演説で、「問題点は、米国人は自分たちの人的資源に頼れるのに、フィリピンから人を奪おうとしていることだ。フィリピンで人員不足が起きたら、われわれは泣きを見ることになる」とも述べている。
トランプ政権は東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国に対し、緊急保健・人道支援として約1830万ドルを拠出すると発表したが、これはささいなものとみなされ激しい批判を受けた。米国はまた、同盟国と医療用品の奪い合いをし、米国製マスクの輸出をブロックしたことでも批判されている。
この低い金額は、東南アジアに35億ドルにも上る医療支援を提供してきた以前の米国政府とはまったく対照的だ。トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」を宣揚する時、中国は「マスク外交」を通じて新型コロナウイルスの被害を受けた地域にさらに深く入り込んでいる。(翻訳・編集/柳川)
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