米華字メディアの多維新聞は17日、新型コロナウイルスをめぐってカナダのアジア系住民が深刻な差別を受けていると報じた。

記事は、「一部の西側国家がウイルスの発生源は中国だと喧伝したことにより、海外在住の多くのアジア系住民がさまざまな程度の差別を受けた」と指摘。その上で、カナダメディアが報じた、「新型コロナでアジア系に対する差別が増え続けていること」をもっと考えてもらいたいとの願いが込められた調査について伝えた。

記事によると、調査はさまざまな背景を持つカナダ人1250人を対象に、先月13～18日に実施された。対象者のうち中国系は250人。「新型コロナで人種差別を実際に経験した」という中国系回答者は19％で、多くの回答者が買い物をする際、周囲の人や店員に侮辱の対象とされたり疑いの目を向けられたりしたと答えた。一般的にマスクの着用がこうした行為のきっかけになっているという。

このほか、「中国系住民は他の人に比べてウイルスを持ちやすい」「カナダの中国料理店での食事の安全性は他のタイプのレストランより低い」という言論に賛同する人はそれぞれ14％との結果も出ており、ある関係者は「こうした見方は間違いなく、人種差別的な態度、ひいては行為を助長する」と懸念を示したという。（翻訳・編集/野谷）