Record China 2020年5月17日(日) 11時20分
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14日、解放軍報は、日本の宇宙空間の軍事利用は警戒に値すると報じた。
2020年5月14日、解放軍報は、日本の河野太郎防衛大臣が5月8日、日本初となる宇宙領域専門部隊「宇宙作戦隊」を18日にも発足させ、旗授与式を行う予定だと発表したことを受け、「警戒に値する」と報じた。
日本政府によると、同部隊は航空自衛隊に所属し、現在は20人規模で編成され、日本の宇宙監視システムの運用、宇宙ゴミ(スペースデブリ)と人工衛星の位置情報の追跡及び地上レーダー網を利用して、日米の衛星の脅威となる「キラー衛星」の監視が主要任務になるといい、米国との情報共有についても合意したという。
記事は、「宇宙部隊の発足は、日本が宇宙の軍事利用を進める過程の重要な一歩であり、その背後には新たな『防衛計画の大綱』における『多国間連合』の作戦実施の求めがあっただけでなく、日本の軍事大国化の目論みを反映している」と伝えた。
その上で、「日本は1969年『宇宙空間の利用を平和目的に限る』との原則を制定し、宇宙空間の軍事利用放棄を明確に定めたが、日本の国会で2008年に『宇宙基本法』が成立。その翌年、宇宙空間の利用基本方針が『非侵略』から『非軍事』に変わり、日本の宇宙政策は『平和利用』から『防衛運用』に変遷した」と指摘。「2018年の末に公表された『防衛計画の大綱』では、宇宙空間は日本の優位的地位を確保するうえで『生死の存亡にかかわる』とされ、宇宙、ネット、電磁など新たな作戦分野での作戦能力の確立と優位性を得ることで、巨大な敵への抑止強化を打ち出すとしている」と説明した。
記事は、「2019年8月に、日本は『多国間の安全保障協力の実現とその未来』とする計画を公表。宇宙ゴミの追跡と回収を掲げ、宇宙監視システムを含めた『広範囲、常態化、持続可能な警戒監視』能力の構築を提案し、宇宙での感知能力の向上を通して宇宙での作戦遂行の前提条件を固めた」と伝えた。
また、「近年、日本は宇宙の軍事化を推進するなかで、多くの軍事衛星を打ち上げている」とし、「今年2月には、日本は新型の光学偵察衛星の打ち上げに成功。軌道光学衛星、レーダー偵察衛星を8基に増やし、将来は2基のデータ中継衛星を含めた10基の衛星ネットワークの構築を計画している」と紹介。「自衛隊のために設計された軍事専用通信衛星『きらめき』シリーズは、すでに2基での衛星ネットワークが完成し、2022年には3基目が発射される計画だ」とした。
続けて、「日本及び周辺地域のGPS精度を高めるため『みちびき(準天頂衛星システム)』が研究開発され、2018年末に4基による衛星ネットワークの投入と運用が実現。自衛隊の護衛艦には信号受信装置が逐次装備されている」と紹介。「計画では、2023年には7基の衛星ネットワークが実現する予定だという。その際、日本は独立したGPSシステムを構築できるだろうとしている。また、日本は独自の警戒衛星の発射も計画している」と説明している。
記事はまた、「日本の宇宙軍事化の過程で、米国の許可と協力は欠かせない」と指摘。「日本は初期の段階から自衛官を米軍連合宇宙運用センターに派遣し監視技能を学ばせ、宇宙監視システムの運用準備をしている。宇宙での協力行動を実現するため、米国の宇宙作戦センターにも連絡官を常駐させている」と伝えた。
また、「日本は『みちびき』の軍事衛星に米国の感知監視センサーを装備することに同意し、情報の共有化の実現を目指している」と指摘。「報道によると、宇宙作戦隊は20人の自衛官のみだが、2023年に日本の宇宙監視システムが運用される際、120人以上に増員される予定だという。専門家は、米国が宇宙軍を創設したなかで、日本が宇宙作戦隊を発足させたことは、米国の勢いに乗じていると分析している」とした。
さらに、日本政府は航空自衛隊の名称を「航空宇宙自衛隊」に変更しようとしているという日本の報道を紹介し、「将来日本が宇宙空間の軍事パワーの構築に多くのエネルギーを投入することは誰の目にも明らかだ」と伝えた。
記事は最後に、「日本国内で右傾化が深まるなか、日本は『小走り』で平和憲法の制限を超え、『正常な国』『軍事大国』への変貌を企てている」とし、「集団的自衛権の拡大解釈への疑問が尽きないなか、日本は宇宙ゴミの監視追跡という名目で、宇宙空間での作戦能力の向上を目論んでいる。『明修桟道、暗渡陳倉(策力を用いて相手を惑わす)』のようなやり方は人々に警戒を持たれるだけであろう」と伝えた。(翻訳・編集/今泉)
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