コロナ禍、米国で5400万人が飢えに直面―英メディア

Record China    2020年6月6日(土) 23時20分

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英紙ガーディアン(電子版)は5月31日、「新型コロナウイルスのパンデミックにより米国で5400万人が飢えに直面している」とする記事を配信した。資料写真。

英紙ガーディアン(電子版)は5月31日、「新型コロナウイルスのパンデミックにより米国で5400万人が飢えに直面している」とする記事を配信した。

中国国営新華社通信系の参考消息(電子版)が6月3日、その内容を要約して、次のように伝えている。

新型コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた壊滅的な経済的影響により、数千万人の米国人が家族を養うのに十分な量の食料を購入できなくなったため、記録的な数の米国人が飢えに直面している。

最新の統計によると、ウイルスによって経済の停止が余儀なくされ、全米規模でフードバンクとパントリーへの援助の需要が急増し、4000万件以上の新たな失業保険の申請が発生した。

その結果、米国では今年、未成年の4人に1人(1800万人)が食料援助を必要とする可能性があり、2018年と比較して63%増加している。

全国的なフードバンクネットワークであるフィーディング・アメリカの分析によると、米国全体で約5400万人がフードバンクやフードスタンプ(低所得者世帯に対し食料品購入用のクーポン券を支給する制度)、その他の援助なしでは飢えに直面する可能性がある。

新型コロナの大流行前でさえ、米国の食料危機は悲惨なものだった。少なくとも3700万人が、健康的な生活のために必要な食料へのアクセスを保証する十分なリソースのない家庭に住んでいる。

食料不安は、州や郡によって大きく異なる。現在の危機はほぼ間違いなく、改善のための懸命な闘いを覆し、既存の不平等を悪化させるだろう。

経済への影響と食料不安が最も深刻な地域は南部だ。ルイジアナ州、アーカンソー州、アラバマ州、ミシシッピ州、ニューメキシコ州、テキサス州、テネシー州で計1100万人以上が今年、食料不安に直面するとの予測がある。

この予測は、全国の年間失業率が2018年より7.6ポイント高い11.5%、全国の年間貧困率が2018年より4.8ポイント高い16.6%となることを前提としている。

パンデミック以前とそれ以降の比較で最も深刻な影響を受けるミシシッピ州では今年、未成年の3人に1人を含む75万人近くが食料援助を必要とする可能性がある。

西部ネバダ州の観光の中心地ラスベガスも、カジノやホテル、レストランの営業が完全に再開するのに数カ月かかるため、厳しい時期を迎えている。

生活困窮者支援団体、スリースクエア・フードバンクの最高執行責任者(COO)、ラリー・スコット氏によると、同団体は食料不足に直面する最初のフードバンクになる危険性があるが、この急激な需要の増加に対応できる食料源がないという。人々が空腹になるのを防ぐには、食料援助を約65%増やさなければならない。スコット氏は、「人々は空腹になるだろう。それが事実だ」と話す。

ネバダ州全体の状況は悲惨に見える。州の未成年の3人に1人、成人の5人に1人が今年、食料不安に苦しむと予測されている。

フィーディング・アメリカの最高経営責任者(CEO)、クレア・バビノー=フォンテノット氏は、「このパンデミックは、全国の隣人の生活や生計に影響を与え続けており、すでに困窮している人を傷つけながら、新たに何百万もの人々を飢えのリスクにさらしている」と話している。

5月28日にはアリゾナ州ツーソンで、3時間開放された移動配給ポイントに約1400台の自動車が列をなし、1カ月の生計を維持するため、果物の缶詰やピント豆、パスタ、牛乳、生鮮野菜、冷凍肉、パンなどを受け取った。

アリゾナ州南部のコミュニティー・フードバンクがサービスを提供している5つの郡では、毎年3400万食が不足している。現在、需要は依然として高く、パンデミック前の2倍の水準であり、危機発生以降、州全体で労働力の17%が失業している。

コミュニティー・フードバンクのCEO、マイケル・マクドナルド氏は、「この需要が、今年の残りの期間または翌年まで続く場合、私たちは深刻な供給不足となるだろう。連邦政府からの長期的なコミットメントがなければ、私たちは続けることができない」と話している。(翻訳・編集/柳川)

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