人民網日本語版 2020年7月6日(月) 10時0分
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米国の映画芸術科学アカデミーはこのほど、「新会員」候補を発表し、819人の新会員候補が明らかとなった。
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「微博(ウェイボー)の認証を『映画芸術科学アカデミー会員』に変更したい」。俳優の黄覚(ホアン・ジュエ)は1日早朝、微博にこのように投稿し、多くのネットユーザーの関心を集めた。アカデミー賞の選考などを行う米国の映画芸術科学アカデミー(AMPAS)はこのほど、「新会員」候補を発表し、819人の新会員候補が明らかとなった。この新会員には、中国の俳優・趙濤(チャオ・タオ)、呉京(ウー・ジン)、黄覚3人の名前も含まれていた。映画監督の賈樟柯氏も、真っ先にSNS上で、妻である趙濤に対して、「趙濤がAMPAS会員に選ばれたことを祝福します」とのコメントを贈った。各メディアの報道を総合して人民網が伝えた。
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米国西部時間6月30日午後、アカデミー賞の選考などを行うAMPASは、今年の新会員候補リストを発表した。今年の新会員候補は、世界各国の891人で、映画監督・脚本家・俳優・美術・映画制作など様々なジャンルに及ぶ。中国の女優・趙涛、男優の呉京と黄覚もリストに名前を連ねた。3人は、新会員になると、アカデミー賞選考において投票権を行使できる。
中国の俳優がAMPASの新会員となることは、中国映画が「アカデミー賞」を受賞できる確率が高まるのだろうか?
2015年まで、AMPAS会員の中で、華人は、盧燕(リサ・ルー)、陳沖(ジョアン・チェン)、鄔君梅(ヴィヴィアン・ウー)、呉宇森(ジョン・ウー)、章子怡(チャン・ツィイー)、陳凱歌(チェン・カイコー)、王家衛(ウォン・カーウァイ)、李安(アン・リー)、顧長衛(グー・チャンウェイ)、楊紫瓊(ミシェル・ヨー)、李連杰(ジェット・リー)の11人だけだった。当時、AMPAS会員になるための条件は極めて厳しく、新たに加わる華人会員は毎年1~2人にとどまっていた。
しかし、2016年から、この数が増え始めた。この背景には、「会員が白人に偏り過ぎている」という問題を巡る論争がますます盛り上がり、有色人種などのマイノリティを増やして多様性を追求すべきだという声が高まったことがある。そこで、AMPASは2016年、華人の映画関係者の会員数を大幅に増やした。同年の新会員683人中、有色人種の割合は41%まで上昇し、華人の映画関係者も2人から十数人に増え、賈樟柯(ジャ・ジャンク―)、趙非(チャオ・フェイ )、許誠毅(ラマン・ヒュイ)らが新会員に選ばれた。
2017年、張曼玉(マギー・チャン)、梁朝偉(トニー・レオン)、劉嘉玲(カリーナ・ラウ)、姜文(チアン・ウェン)、甄子丹(ドニー・イェン)が新会員の仲間入りを果たし、2018年に会員候補となった華人の映画関係者の顔ぶれには、また新たな変化が発生した。映画俳優や名監督のほか、プロデューサーの王中軍、王中磊、于冬および制作・音楽・編集・美術・衣装メイクなどさまざまな分野の華人の映画関係者も会員候補として招待された。
AMPAS会員数が毎年増え続ける中で、華人の映画関係者が参加することもますます多くなった。だが、2018年時点で、AMPAS会員計9226人のうち、華人の割合はかなり低いレベルにとどまっていた。
黄覚の微博投稿に対して、俳優の袁弘(ユエン・ホン)が、「これはおそらく、私が俳優になって10年のうち、アカデミー賞に最も近づいたタイミングだ」と冗談交じりにコメントした。「アカデミー賞」の話題の中にいるということは、作品がより多くの人に鑑賞され、選ばれるチャンスを掴んだことを意味する。とはいえ、「冷水を浴びせる」専門家も一方にいる。アカデミー賞は、少数の審査員が選出するカンヌ映画祭やベネチア映画祭と異なり、一人の委員が最終結果に及ぼす影響は、わずか数千分の一に過ぎないというのだ。外部からは、華人の委員が増えると、中国語作品がアカデミー賞各賞を受賞する確率が高まるのではと期待する声が高まるかもしれないが、投票比率を見ると、その影響力はほぼ皆無に等しい。だが、中国映画と世界全体との関係性を高めるという角度から見ると、「華人委員」の増加がそのような傾向を後押しすることは間違いない。
AMPAS会員になることは、中国の映画関係者にとってより光栄なことであり、世間に認められた証といえるだろう。AMPAS会員リストに名前を連ねた中国人の各代表作は次の通り。
〇呉京:「流転の地球」、「戦狼」
〇黄覚:「ロングデイズ・ジャーニー」、「背徳と貴婦人」
〇趙涛:「帰れない二人」、「山河ノスタルジア」
これらの作品は、中国国内でとびぬけた興行成績を残し、多くの国際映画祭に出品し、業界の注目を集めた。
AMPASは数年前から調整を続けている。例えば昨年4月、「アカデミー外国語映画賞」との名称を「アカデミー国際長編映画賞」に改めた。グローバルな映画制作という環境下で「外国」という名前はすでに時代遅れだ、という認識による。より多くの中国の映画関係者を新会員候補として招待したことも、最近の調整の一環であり、若年層の関心をより多く誘い、国際的に権威ある賞であり続けようとする彼らの意志が示されている。(編集KM)
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