〈一帯一路実践談33〉国益意識 国際協力実践でも重要

小島康誉    2020年9月5日(土) 16時20分

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日本の約4.6倍という広大な新疆で一市民が細々と実践してきた世界的文化遺産保護研究・人材育成・関連活動など国際協力を紹介中。写真は日中両国旗をあしらった「日中共同ニヤ遺跡学術調査」のワッペン。

中国西北部に位置する新疆ウイグル自治区は「一帯一路」の要衝。日本の約4.6倍という広大な新疆で一市民が細々と実践してきた世界的文化遺産保護研究・人材育成・関連活動など国際協力を紹介中。愛読いただいている皆様に深謝します。掲載いただいているレコードチャイナに合掌します。実践の過程で日中双方が心掛けてきた国際協力実践10カ条、その2は国益意識を持つこと。

外国との協力事業が国際協力。それぞれの国家にはそれぞれの立場があり、それぞれの国益がある。双方が主張を展開、国益を重視するのは当然のことであるが、それは対立の原因にもなりうる。国益対立の乗り越えこそが国際協力での重要ポイント。


(新疆ウルムチにずらり掲げられた中国旗)

国益意識の強い中国での国際協力活動でも日中双方はそれぞれの国益を忘れることはない。筆者は日本を代表して国際協力をしているわけでも、官僚でもなく一庶民であるが、国益意識を持っている。人民大会堂での宴席で中国高官から「中国が好きな日本人は多いが、中国一辺倒の日本人は妙だと思う。貴方は親中派だが意見をハッキリ言うので真の友人として付き合っている」と言われたこともある。

ささやかながら38年にわたる国際協力が対日理解を僅かでも促進したとすれば、それが最大の国益への寄与であろう。中国各地いや世界各地で貢献つづけている方々も多い、日本各地や世界各地で貢献つづけている中国人も多い。真の外交官といえよう。

日本で国益などというと「右翼?」と思われる方もおられようが、日本人が日本の国益を意識して行動するのは当然のことである。中国人が中国の国益を意識して行動するのと同様である。「日中友好!乾杯!」「中日友好!カンペイ!」で終始していたのでは、真の国際協力へは進めない。具体的実践こそが重要である。


(新疆政府「日中経済貿易懇談会」での中澤忠義伊藤忠副社長〈中央〉・李東輝新疆政府副主席・筆者)

各国首脳がスピーチする際、その背後には国旗が掲げられている。オリンピックなどでも振られる。新疆政府主催「日中経済貿易懇談会」には多数の企業家が出席したが、李東輝新疆政府副主席・中澤忠義伊藤忠商事副社長の背後には両国旗が掲げられた。国旗は国益の象徴であり、私たち日中共同ニヤ遺跡学術調査でも国旗を掲げた。沙漠に翻る両国旗の下、ラクダに跨り調査現場へ向かう両国隊員の写真も拙著『中国新疆36年国際協力実録』(東方出版2018)に収録されている。

■筆者プロフィール:小島康誉 1942年名古屋市生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、日中理解実践家。66年宝石専門店を起業し上場企業に育て上げ、96年創業30周年を機に退任。1982年より中国新疆を150回以上訪問し、世界的文化遺産保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在、佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府文化顧問。編著『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』など。日本「外務大臣表彰」・中国文化部「文化交流貢献賞」・中国人民対外友好協会「人民友好使者」ほか受賞多数。 ブログ「国献男子ほんわか日記」 書籍はこちら(amazon)

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