日本でデリバリー需要が急増、タクシーで食事配達が定着か―中国メディア

人民網日本語版    2020年10月1日(木) 5時20分

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国土交通省はこのほど、タクシー会社は10月以降も引き続き食事や飲料品などの配達業務を行うことを申請できるとした。資料写真。

国土交通省はこのほど、タクシー会社は10月以降も引き続き食事や飲料品などの配達業務を行うことを申請できるとした。これはつまり、タクシーによる食事配達業務が業務として定着することを意味し、タクシー会社に広く歓迎されている。人民日報が伝えた。

新型コロナウイルス感染症の影響により、日本政府は今年4月に緊急事態宣言を出し、人々の外出や移動が大幅に減少した。同省はタクシー会社の売り上げが急激に減少した一方で、人々のデリバリーへのニーズが大幅に増加したことを踏まえ、「道路交通法」の特例として、タクシー会社に対し食事のデリバリー配達業務の申請を一時的に認可した。タクシー会社からは次々に申請が出され、特例期間も9月末まで延長されていた。国交省の関係責任者は取材に答える中で、「現在、タクシー会社1700社余りのタクシー約5万4000台が同業務を行っており、多くの企業が今後も業務を継続したいと態度を明確にしている」と述べた。

これまで日本の法律では旅客の輸送業務と貨物の輸送業務には厳格な区分があった。「道路交通法」に基づき、乗客の安全を保障するため、タクシーとバスは乗客しか輸送することはできず、貨物は輸送できなかった。日本政府は2017年9月以降、運転手の人材不足が深刻な農村地域では貨物輸送と旅客輸送のサービスを同時に行うことを認めたが、都市部では引き続き厳格な区分があった。

勝山自動車株式会社は北九州市にあるタクシー会社で、5月7日から食事のデリバリー配達サービスを開始した。現地の外食企業と提携し、タクシーで食事のデリバリーを自宅まで届けるサービスを展開し、売り上げの一部を手数料として受け取っている。配達料は2キロメートル以内は800円、それ以降は2キロごとに500円が加算される。提携先企業は地元の30社余りで、「ビジネスは予想よりかなり好調」だという。

しかし業界関係者は、「現在、タクシーに食事のデリバリー配達業務だけ認めるのはあまり合理的ではなく、配達の範囲をその他の日用品まで拡大するべきだ」と指摘する。横浜市にある三和交通は24時間体制のオンライン日用品配達業務の展開を希望し、政府の関連当局に申請したが、いまだに認められていない。ニッセイ基礎研究所の坊美生子研究員は、「人口高齢化や運転手不足のため、日本では多くの人が移動が困難という問題に直面している。貨物輸送と旅客輸送の業務を分けないでほしいという声は以前からあり、感染症によって日本政府と各界は関連規定の合理性を見つめ直し、修正を行うようになった」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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