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Record China    2022年1月5日(水) 14時8分

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■米国の「半導体」と中国の「リン酸」、国際分業への対照的な姿勢

では、米中経済戦争によって、中国は全くダメージを受けなかったでしょうか。そんなことはありません。

世界の第1 と第2の経済大国が経済戦争をするのです。お互いに傷つかないはずはありません。中国経済全体では、それほど大きなダメージを受けていませんが、個々の分野、個々の業種は、大きなダメージを受けました。

例えば半導体です。米中経済戦争が始まる前、世界の半導体マーケットのシェアで、中国は50%以上を占めていました。ところが、中国の半導体自給率は10%にも満たなかったのです。中国のハイテク産業の育成と発展の中で、半導体は「アキレス腱」でした。それでも中国は、半導体を米国、韓国などから輸入し、スマホなどを生産し、輸出していました。これでなんら不都合はなかったのです。


中国のファーウェイ販売店

ところが、世界の半導体需要の爆発的増加と、米国による経済制裁などで、中国に充分な半導体が入って来なくなりました。ファーウェイ、テンセント、シャオミなど、中国の通信関連企業は主力製品の1つであるスマホが正常に生産できなくなりました。さらにカナダは米国と連携し、ファーウェイの孟晩舟幹部を逮捕し、中国のハイテク産業に打撃を与えました。このような乱暴な攻撃、制裁で、中国のハイテク産業は困りました。まさに「アキレス腱」を衝かれたのです。中国の採るべき道は1つです。それは何とかして半導体の自給率を上げる事です。今中国は官民を挙げて、半導体の自給率向上のため奮闘しています。

私は、米国は愚かだと思います。短期的に見ると、確かに中国は大きな困難に見舞われました。しかし、中国の財政基盤、技術力からすれば、半導体の自給率向上は充分可能です。一定の時間が必要なだけです。中長期的に見ると、米国は中国という巨大な半導体市場を失う事になり、巨大な損失を被るのです。

現代の国際分業とは、そう単純なものではないのです。半導体生産には、多くの原料が必要です。その1つが「リン酸」です。これはリン鉱石から黄リンを抽出し、更に黄リンからリン酸を作ります。このリン酸が無ければ、半導体は生産できません。ところがリン酸の世界生産量の70%は中国が占めているのです。つまり、これまで米国、韓国などは、中国からリン酸を輸入し、半導体を作り、中国に輸出、中国は輸入した半導体でスマホなどを生産し、輸出していたのです。これが分業です。この分業で米国も中国も潤っていました。これを乱暴に分断、破壊しようというのです。いったい誰が得をするのでしょうか。それより、中国がリン酸の輸出を止めたら、半導体の供給網は壊滅的打撃を受けるでしょう。中国は、米国からこれだけ叩かれながら、リン酸の輸出を止めていません。この面では、中国の方がずっと「大人」です。

■中日は協力ウインウインこそがともに利を得る

改革開放以来、中国の経済発展によって、最も恩恵を受けたのは日本です。ただ日本が一方的に利益を得たわけではありません。日本でよく聞くのは、中国の経済発展は、日本の対中国ODA(政府開発援助)があったからだという話です。

大平正芳政権が始めたODAは、1979年に始まり、2013年に終了しました。主に低金利の円借款、無償資金協力、技術協力、人材育成の4つから成るこの対中国ODAは、累計3兆7000億円に達し、同時期の各国の対中国援助総額の66.9%を占めました。改革開放初期において、この対中国ODAは、中国経済発展の原動力の1つとなりました。これは事実で、誰も否定することは出来ません。ただこれは問題の半面です。あとの半面は、このODAは、日本に多大な利益をもたらしたという事です。総額3兆7000億円に上るODAの中には3兆1000億円が円借款です。中国はこのODA資金で、日本から多くのものを調達しました。それにより、日本企業は多大な利益を得たのです。さらに、ODAなどを利用した中国は、驚異的発展を遂げました。その結果、中日貿易は飛躍的に伸びたのです。ODAが始まった1979年と2020年の中日貿易総額を比較してみましょう。

中日貿易総額:66億5400万ドル→3049億5400万ドル 46倍

対中輸出:36億9900万ドル→1412億4900万ドル 38倍

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この数字を見てわかるように、中国の発展は、日本に多大な利益をもたらしました。日本が中国の発展を支援し、発展した中国経済は日本に巨大な利益をもたらす。これこそ模範的なウインウインの関係だと思います。今や、中国は日本にとって第1の貿易相手国です。中日は対立するのではなく、ウインウインの関係を結べば、双方に利があるのです。日本には、他国と結び、中国の発展を阻害しようとする人がいます。全く馬鹿げた事で、それは日本が自らを傷つける「自傷行為」にほかなりません。

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