忘れかけられていた中国国産ブランド品が若者に大人気となっているワケは?―中国メディア

人民網日本語版    2020年11月1日(日) 21時0分

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中国全土の大学生998人を対象に実施したアンケート調査で、回答者の79.83%が「中国国産ブランド品を支持する」と答え、中国国産ブランドの発展に期待感を示した。

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中国青年報・中国高校(高等教育機関)伝媒聯盟がこのほど中国全土の大学生998人を対象に実施したアンケート調査で、回答者の79.83%が「中国国産ブランド品を支持する」と答え、中国国産ブランドの発展に期待感を示した。また、商品を購入する際、回答者の41.42%が「中国国産ブランド品を優先して検討する」と答えた。中国青年報が伝えた。

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20年前を振り返ってみると、中国国産ブランド品に対して多くの人はどんなイメージを抱いていただろうか?百雀羚(Pechoin)と言えば、黄色と青のパッケージがトレードマークのハンドクリームで、冬になると、冷えきって肌荒れしないように家を出る前にそれを顔に塗っていた。また、医薬品の老舗・馬応龍というと、その主力品である痔の治療薬・痔瘡膏が有名だった。

それから20年がたち、ほとんど忘れかけられていた中国国産ブランド品の人気に思いがけず再び火が着いた。例えば、スポーツ用品メーカー・李寧(Li-Ning)は2018年に、一流ファッションショーに3度登場した。そして、漢字で書かれた「中国李寧」や黄色と赤のコーディネートに加えて中国テイストが濃厚なデザインにより、李寧の以前のイメージが払しょくされた。コスメの分野を見ると、「完美日記(Perfect Diary)」や「瑪麗黛佳(Marie Dalgar)」などが多くの若者の心を捉え、コスメ系ブロガーの間で「中国国産ブランドの光」と称されるようになっている。百雀羚も、「若返り」の道を着々と歩んでおり、特に業界の垣根を超えて故宮と文化クリエイティブグッズの分野でコラボするなどのマーケティングを展開するなどして、モデル転換に成功した。もちろん、お馴染みのスニーカーブランド「飛躍」や老舗シューズメーカー「回力」なども継続的にイメージ一新に取り組んでいる。以前なら、多くの人が時代遅れと感じていた中国国産ブランド品が今や、手に入らないほどの人気となっている。

こうした国産ブランドの人気から、中国国産ブランドが古くからの形式や慣習から次第に脱しようとしていることが見て取れる。そしてこれらのブランドは中国文化の発掘やリメイクを通して、独特のアートブームを巻き起こし、若者の間で人気になっていると同時に、ブランドのモデル転換にも成功し、売上急増につなげている。

上の世代と比べると、ジェネレーションZ(1995-2012年生まれの人)はインターネットを通してこの世界に対する理解を深め、他の文化に触れたり、体験したりすることを好む。そして、型通りのものよりも、フレッシュで、ユーモラスな文化体験を好む。関連の統計によると、20-29歳のユーザーが最も注目している中国国産ブランドを見ると、最も多いのが95後(95‐99年生まれ)で、その消費額は全体の25.8%以上を占めている。

国潮(中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな国産品トレンド)は、東洋美学や伝統文化の伝承の特徴にマッチしているだけでなく、その商品も若者の消費者グループの美意識やニーズにもマッチしている。それらは、中国伝統文化をPRし、現代の人々が抱く民族に対する誇りをも反映している。デザインやコストパフォーマンス、さらにセンチメンタル・ バリューのPRなどが、いずれも新世代の若者を惹きつける要素となっている。また、ルートの多元化、断片化も、国潮の流行を加速させている。各大手動画プラットフォームや消費プラットフォームが台頭するにつれて、ある人が勧める商品を購入したり、「買い物かご」に入れた商品の中から選りすぐりのものを買ったりというのが若者の新たな消費スタイルになり、中国国産ブランド品が至る所で消費されるようにもなっている。

このように優位性を誇る中国国産ブランド品を細かく見ていくと、デザインが斬新でコストパフォーマンスが高いほか、文化に対する中国人の誇りがそこに込められていることを決して見逃してはならない。多くの若者にとって、中国国産ブランド品が中国国内で認められるだけでなく、それが中国を代表する精神的パワーとなることを願っている。それにより、中国国産ブランド品に対する要求はさらに高くなり、ハイクオリティーの商品しか、この国潮をめぐる競争を勝ち残ることはできない。また、単に一発屋的な取り組みをして、消費者に買わなければという思いをさせるのではなく、しっかりと取り組んで、消費者の実際のニーズを理解し、良い商品を作らなければ、長期にわたって消費者の心をとらえ続けることはできない。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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