Record China 2020年11月3日(火) 12時0分
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中国のSNSでは、日本に到着した中国人の観光客や留学生が驚いてしまう光景として、店舗の開業祝いを紹介する投稿が見られる。写真は中国で葬儀会場の周辺に並べられた花輪。
外国に行けば文化も習慣も違うものだ―と、頭では分かっていても、異国の習慣に実際に触れてびっくり仰天してしまうことはある。中国のSNSでは、日本に到着した中国人の観光客や留学生が驚いてしまう光景として、店舗の開業祝いを紹介する投稿が見られる。
彼らが驚いてしまうのは、開業の際に店舗の前にずらりと並べられた花輪だ。中国で同様の花輪が並べられる場合と言えば、葬礼の会場やその周辺だ。そのため、日本で開業祝いの花輪に出くわすと「不吉さ」を感じてしまい、近寄ることを避けて迂回する中国人もいるという。
日本では、葬儀の際にも花輪が並べられる場合が多い。もちろん、「祝い事」の花輪ならば赤や黄色など「威勢のよさ」を感じさせる色を使い、葬儀の場合には白と黒といったしめやかな色が基調だ。さらに言えば、中国でも葬儀の際に使われる花輪は比較的しめやかな色が基調である場合が多い。
ただ、中国では開業祝いなどの際に花輪を置く習慣がないだけに、その形状だけに反応して、葬儀会場を連想してしまうようだ。文章は、日本では吉日とされる日になれば、一つの商店街で何軒もの店が、開業祝いの花輪を並べることがあると紹介。そんな光景に接して「このあたりでは、こんなに人が亡くなっているのか。やはり、極端な高齢化が進む国なんだ」と早とちりしてしまう中国人もいるという。
文章は続けて、日本の開業祝いにまつわる「実態」を紹介。花輪を送る側としては、知り合いが開業した際に花輪を送って商売繁盛を祈る意味がある。さらに、人目を引き付けることで、宣伝効果をもたらしてやろうという狙いもあると説明した。
なお、中国の場合には、開業祝いに送るとしても「花輪」ではなくて、脚のついた「花かご」だ。日本で生活して日本式の飲食店経営などを学んだ中国人が独立して開業する場合にも、「花輪」だけは心理的に受け入れられず、店舗の前には「花かご」を並べることが多いという。
なお、中国人にとって、日本でも開業祝いの「花輪」には、もう一つ、不思議に思える点があるという。同業者から贈られた「花輪」がよく見られることだ。「中国だったら、競争相手に花を送ったりはしないなあ」といった意見が出ているという。(翻訳・編集/如月隼人)
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