<東芝技術の対韓不正流出>リストラで忠誠心が喪失したため=炭素繊維成功の秘訣は日本的経営―東レ社長

Record China    2014年3月18日(火) 5時30分

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14日、東レの日覺昭廣社長は「東レにおけるイノベーション―中長期視点での事業開拓」と題して講演した。商業化に成功した炭素繊維を例に、イノベーションの実現には、長期的な事業展開が必要であり、経営者の理解と我慢、担当者の情熱と執念が不可欠である、と強調した。

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2014年3月14日、東レの日覺昭廣社長は「東レにおけるイノベーション―中長期視点での事業開拓」と題して日本記者クラブで講演した。商業化に成功した炭素繊維を例に、イノベーションの実現には、長期的な事業展開が必要であり、経営者の理解と我慢、担当者の情熱と執念が不可欠である、と強調した。講演要旨は次の通り。

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事業の成功には日本的な経営環境が必要であり、長期的な視点が不可欠だ。利益率が高く成長も見込め「夢の素材」と言われた炭素繊維は、今では航空機をはじめ多くの製品に使用されているが、開発初期段階は採算ベースに乗らず、各社とも苦労した。東レが炭素繊維で商業化に成功したのは、4半期決算重視など短期的な利潤を追求する経営論に振り回されずに、長期的な視点で事業を推進することができたからだ。内外のライバル企業の多くは短期的な利益を求める株主の声に耐えられず撤退して行った。経営者の理解と我慢、担当者の情熱と執念が不可欠である。

現在、7〜8割は海外で生産している。グローバル時代でも国内で最先端の技術開発を行い、海外の現地でニーズに合わせた用途開発を行うことが基本で、持続可能な投資とすべきだ。加えて投資先の現地企業の幹部と友好関係を築き、現地のスタッフを積極的に登用することが必要だ。

東芝の元技術者による海外への不正技術流出事件について)この技術者は会社でリストラされた元の会社にロイヤリティをなくしてしまったようだ。この点、日本の多くの企業は無防備であり注意すべきだ。東レは(従業員を大切にし長期的視点で考える)「日本的経営」を基本とし、高度な技術の保有者のリストラは回避してきた。さらに日中韓繊維産業会議など多国間の会合を開き、諸課題について協調している。(取材・編集/HY)

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