強制連行元労働者らの訴状を北京の裁判所が受理、日本企業相手取る―中国

Record China    2014年3月20日(木) 16時49分

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18日、第2次世界大戦中に日本へ強制連行された中国人元労働者と遺族代表、および原告側代理人の弁護士は北京で記者会見を開き、日本コークス工業と三菱マテリアルの2社に損害賠償を求める訴状が北京市の裁判所で受理されたことを明らかにした。

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2014年3月19日、人民日報によると、第2次世界大戦中に日本へ強制連行された中国人元労働者と遺族代表、および原告側代理人の弁護士は18日、北京で記者会見を開き、日本コークス工業(旧三井鉱山)と三菱マテリアル(旧三菱鉱業)の2社に損害賠償を求める訴状が北京市の裁判所で受理されたことを明らかにした。記者会見には原告側代表の張世傑(ジャン・シージエ)さん(88)、鄭長鈞(ジョン・チャンジュン)さんのほか、弁護士の康健(カン・ジエン)氏、張海彦(ジャン・ハイイエン)氏が出席した。

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両弁護士によると、北京市第一中級人民法院(地裁)は3月18日午後2時ごろ、訴状の受理・立件の知らせを原告側に伝えた。同法院はこのほか、被告側にも召喚状を送付し、審理を行う予定。ただし、同件は国外企業に関わり、状況も複雑であるため、立件後に法院が調査を行うことになり、実際の審理開始は数カ月後になる見通し。また、審理のプロセスも長期化するとみられる。

 

弁護士らは、「本件の原告は中国の公民であり、中国の裁判所が訴状を受理するのは当然のこと。これは中国人労働者の権益保護にとって重要な意義を持つ。裁判所が公正な判決を出すことを信じている」との見方を示した。

康弁護士は、「第2次大戦中に日本企業・日本政府に強制連行された中国人労働者が、極めて劣悪な環境下で過酷な労働を強いられ、虐待を受けたという事実は、これまで日本で行ってきた訴訟の中で、日本の裁判所も認定し、司法文書により確定されている。このため、日本企業2社がかつて中国人労働者を強制連行し、過酷な労働を強いた事実に論争の余地はない。必ず勝訴できると確信している」と述べた。

2月26日午前、張世傑さんら中国人元労働者および遺族計37人は上述2社を相手取り、謝罪と損害賠償を求める訴状を北京市第一中級人民法院に提出した。

▼原告側の訴訟請求は次のとおり。

1.被告の日本コークス工業、日本三菱マテリアルは人民日報、中国青年報、法制日報、北京日報、河北日報、大衆日報、山西日報、河南日報、解放日報、遼寧日報、大公報、文匯報、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、産経新聞、日本経済新聞の各紙に、中国語と日本語の2言語による謝罪広告を掲載し、掲載費用は被告2社が負担する。

2.被告2社は中国人労働者1人あたり100万元(約1670万円)を基準とする賠償金を原告に支払う。

3.被告2社は訴訟費用を全額負担する。

過去に行われた西松建設強制連行・強制労働事件訴訟において、日本の最高裁は2007年4月27日、強制連行・強制労働の事実と加害企業の不当行為を認定したものの、(日中共同声明で)中国人の裁判上での請求権は放棄されたとし、日本政府および本件の被告を含む関連日本企業が法律責任を負うことはなかった。同日、中国外交部の報道官は「日本最高裁が日中共同声明について行った解釈は一方的なものであり、無効だ」とのコメントを発表した。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)

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