米中対立、すぐには解消しないが「環境・保健」では歩み寄りへ―茂木外相が見通し

Record China    2020年11月17日(火) 8時50分

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茂木敏充外相は日本記者クラブで会見し、今後の米中関係について「基本的に対立がすぐに解消する状況にはない」とした上で、「気候変動問題や国際保健問題では米中は歩み寄る」との見方を示した。会見する茂木外相。

2020年11月16日、茂木敏充外相は日本記者クラブで会見し、今後の米中関係について、民主・共和両党とも中国への姿勢が強硬であり「基本的に対立がすぐに解消する状況にはない」と予想。バイデン民主党政権でも通商や技術分野などで競争が続くとの見方を示した。さらに「人権、香港の問題、新疆ウイグル自治区の問題は、トランプ政権以上に強い立場を取る可能性もある」と語った。ただ「気候変動問題や国際保健問題では米中は歩み寄る」との見方を示した。

茂木外相はインド太平洋地域について、「広大で世界の人口の半分を擁し、世界の活力の中核となっている」と指摘した上で、特に中国に言及。「20年前には世界の国内総生産(GDP)の4%に過ぎなかったが、現在4倍の16%に拡大した。経済面も含め大切な隣国であり、大国にふさわしい責任について、中国スタイルではない国際スタンダードで果たすよう促すのが日本の役割である」と語った。

さらに懸案となっている世界のデジタル規制について、「日米にはデジタル貿易協定がある。米中がルール作りを主導する形ではなく、国際社会とともに日本が引っ張っていきたい」と言明、中国が加わるデジタル貿易の枠組みづくりに意欲を示した。

一方で「東シナ海、南シナ海における中国の力による一方的な現状変更の試みは断固として阻止しなくてはならない」と強調。日本が推進する「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け「いかに米国のコミットメントを継続させられるかが日本外交の大きな課題となる」と指摘した。

茂木外相は北朝鮮問題について、「拉致問題などの解決に向け、北京の大使館ルートだけではない、いくつかのルートでいろんなやりとりを行っている」と述べ、公式ルート以外でも水面下で接触していることを明らかにした。(八牧浩行

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