東京五輪は中止?「増加する『懐疑論』者、各界の不安打ち消せず」と中国メディア

Record China    2021年1月19日(火) 18時20分

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中国メディアの南方都市報は18日、今夏に延期された東京五輪について、「増加する『懐疑論』者、声を発しても各界の不安打ち消せず」とする記事を掲載した。写真は国立競技場。

中国メディアの南方都市報は18日、今夏に延期された東京五輪について、「増加する『懐疑論』者、声を発しても各界の不安打ち消せず」とする記事を掲載した。以下はその概要。

大会組織委員会にとってこの1週間は議論の多い日々となった。「2032年の再招致が18日に発表される」などと報じられたのだ。そのような可能性を否定するオフィシャルな声も、人々の不安を消せてはいないようだ。

日本政府は先日、スポーツ入国特例の一時停止を決めた。これは現在の緊急事態宣言下で外国の選手が日本を訪れてトレーニングをしたり試合に参加したりすることを禁じるものだ。だが、本大会に向けたテストイベントは3月4日の再開が予定されており、聖火リレーも3月下旬に始まる見通し。この時期の特例一時停止は組織委員会にとって悪い兆しであることは疑いようがない。

事実、昨年12月から日本全国の新型コロナウイルス感染状況は悪化が続いている。例えば今月14日には6000人以上の新規感染が発表され、外国人の全面的な入国停止もこの日始まった。こうした背景の下、大会開催に対する人々の自信不足はますます強まっており、(今月9~11日に実施した)NHKの最新の調査では「中止すべき」「さらに延期すべき」と考える人は合わせて約80%に上るとのデータが示された。これは昨年10月の調査時を30ポイント上回る数字だ。

また、人々が期待を寄せるワクチンについては、日本国内の開発・接種は予想以上に遅れている。接種開始は早くても2月下旬となる見通しで、夏までの集団免疫獲得は保証できないだろう。

五輪史上初となる開催延期は昨年3月に正式に発表された。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は「2021年になっても開催できなければ中止だ」との考えを示したこともある。現在の日本の感染状況を見ると、五輪をめぐる状況はまさに悲観的な方向に進んでいるところだ。もし中止が現実のものとなれば、日本経済と多くの選手にとっては巨大なダメージとなる。

日本はすでに大会に向けた会場建設とインフラ整備に120億ドル(約1兆2400億円)余りを投じており、1年延期されたことで追加の費用も生じた。だが、最終的に東京で開催できたとしても経済的な収益がもたらされることは難しいというのが外部の一般的な見方だ。大会は無観客形式が取られるかもしれず、選手、審判、コーチやスタッフには厳格な活動制限が課される。これらすべてが巨大な不便さと非安全的な要素をもたらすこととなる。

もちろん、選手の立場から見ると、やはり中止にならないことを望んでいる。昨年の延期で全選手のトレーニング計画は混乱し、引退宣言せざるを得なかったベテラン選手も多い。東京五輪が開催できなければ選手のキャリア計画に影響が及び、これまでの投入に対する巨大な損失となる。

もし3月の聖火リレーが予定通り開催できなければ、その時は恐らく本当に東京五輪の「凶多吉少」を意味するのだろう。(翻訳・編集/野谷

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