Record China 2020年12月1日(火) 18時20分
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スポーツメーカーのナイキのCMが物議を醸す中、台湾の有名ネット掲示板PTTで、日本で生活して20年になるという台湾人が日本の差別について自身の見解を投稿した。
スポーツメーカーのナイキが11月28日に公開したCMが物議を醸す中、台湾の有名ネット掲示板PTTでこのほど、日本で生活して20年になるという台湾人が日本の差別について自身の見解を投稿した。台湾メディアの三立新聞網が11月30日付で報じた。
物議を醸しているナイキのCMは、「動かしつづける。自分を。未来を。The Future Isn’t Waiting」と題した2分ほどのもの。サッカーをする3人の少女が、差別やいじめ、アイデンティティーに苦悩しながら、スポーツを通じてそれを乗り越える様子が描かれている。ナイキによるとCMの内容は「リアルな実体験に基づいたストーリー」だという。
このCMは日本のネットユーザーから「感動した」などの称賛の声が寄せられる一方で、「日本人の多くが差別をしているかのような印象操作」「日本では人種差別は少ない方」「日本に対するヘイト」などと主張する声もあり、不買やナイキ製品を捨てると公言する人も出ている。なお、YouTubeの同動画は12月1日午後4時現在で900万回以上再生され、高評価が2万8000件、低評価が2万2000件となっている。
そうした中、三立新聞網は「日本人はなぜ外国人を排斥する?日本に住んで20年の台湾人が秘密を解く」と題する記事でこの問題に触れた上で、PTTに投稿された書き込みを紹介している。
投稿者は「日本は細かいことをものすごく気にする民族。それは何か物事をするときだけでなく、人と人の付き合いにおいてはさらにだ。そのため、台湾人を含む外国人が溶け込むのは難しい」と指摘。「職場での上下関係、場面やその場に誰がいるかによって、何を話すか、どこまで話すかが違う。いずれも暗黙のルールがある。ひとたび誰かがこのルールを破れば、ほかの人たちは不快になる」とした。
また、「日本人は極度に抑圧されており、彼らの『地雷』を踏むとはっきりと(不満を)口にはしないが他の方法で嫌がらせをして、そのグループに居づらくさせる。行為だけでなく日本語の表現にも注意が必要で、一文字違っただけで日本人の受け止め方は大きく異なる」としている。
一方で、もし差別に遭ったら「一番偉い上司に直接『パワハラを受けて仕事に影響している』と訴えればそれでいい」と説明。「日本人は法律を怖がり、労働基準法も厳格なため(企業は)みんな気を付けている」としている。
投稿主はこのほか、台湾人に向けて「日本でプレッシャーや差別を受けても自分の問題だと思いすぎない方がいい」とアドバイス。その理由を「日本人でさえ日本の職場には苦痛を感じているから」とし、「首都圏という狭い地域に3000万人余りが暮らしており、そうした環境では人間性が醜く排他的な人がいるのは避けられない」と主張。「皆さんに真の日本人の考え方を理解してほしい」とつづっている。
台湾人の間で日本は旅行先としては絶大な人気があるものの、生活や仕事上のストレスがひどいという認識が強いもよう。先日にもPTTで「日本に住みたいか」をテーマにした書き込みが登場した際、ユーザーからは「日本の職場文化」「生活上のストレス」「社会への適応」「集団の圧力」などを理由に否定的な意見が多く出ていた。(翻訳・編集/北田)
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