中国で面食らった……日本のトイレが外国人に好かれる理由を実感―日本人留学生

会報『日本と中国』    2020年12月13日(日) 17時30分

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北京大学は国際色豊かな大学でもあるので多種多様な国家から来た様々な民族、宗教の人々と非常に有意義な交流ができる機会が多くある。その交流の中で私が興味深いと思うのは…。北京大学にある湖「未名湖」。

9月、留学を開始するにあたりまず私が戸惑ったのが、出費の多さである。留学前にあらかじめ日本の口座と連動した銀聯カードを準備し、それを持ってきたのだが北京大学付近の多くの場所では使用できず人民元が不足しがちであった。日本円で現金数万円も持ってきてはいたが、手続きの関係でパスポートを大学に預けてしまったため2週間ほど銀行での両替ができなくなった。日本での下調べが足りずこのような事態になってから焦るくらいならもっと多めに準備したほうが良いと感じた。

また、文化の違いにより困惑することも何度かあった。私は特にトイレと、お風呂に関して違和感を感じる機会が多かった。トイレに関していえば、私が想像していたよりも圧倒的に洋式トイレが少なかった。衛生面でも面食らうことが多々あり、日本のトイレが多くの外国人観光客に好かれる理由を認識することができた。

お風呂についての日本と中国の文化の違いは、多くの日本人が知らないだろう。中国人には日本人ほど湯船につかる習慣がないのは知っていたが、銭湯のような入浴施設もあまりにも少ないのである。湯船につかることがルーティーンの自分には少し辛かった。

しかし、自分にとってほとんどの文化の違いは非情に興味深く、留学に来てから新鮮な日々を過ごすことができている。

また、中国留学ではあるが、北京大学は国際色豊かな大学でもあるので多種多様な国家から来た様々な民族、宗教の人々と非常に有意義な交流ができる機会が多くある。その交流の中で私が興味深いと思うのは、我々日本人が考えている以上に海外では広く日本の漫画アニメの文化が浸透していて、非常に高い評価を受けている点である。北京大学に来ている留学生と話をするとき、日本から来たというと多くの男子留学生が「NARUTO」の名前を挙げた。もちろん大半の学生が「NARUTO」以外にも様々な漫画・アニメを知っており、それをきっかけとして日本語を勉強したことがある、またはしている学生も少なくない。

北京に留学に来て、日本にいる時には気付けなかった日本の良さ、誇れる文化に気付けたことは私にとって有意義であり、この事実を多くの日本人に伝えたいと感じた。(提供/日本中国友好協会)

※本記事は、公益社団法人日本中国友好協会の公費留学生、中津大介さん(北京大学)の2019年9月のレポート「留学を開始して困ったこと、面白かったこと」を編集したものです。

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