米中関係に起こりうる三つの「結果」―香港コラムニスト

Record China    2020年12月9日(水) 9時40分

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香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストは3日、「中国の未来を予測するのは愚の骨頂」とするコラムニストのAlex Lo氏の論評を掲載した。資料写真。

香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストは3日、「中国の未来を予測するのは愚の骨頂」とするコラムニストのAlex Lo氏の論評を掲載した。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)が5日、その内容を要約して次のように伝えている。

中国の国内外の多くのコメンテーターは、今後数十年のうちに中国が勝利を収めることを想定している。それは前向きな政策計画なのか、それとも(中国では)単なる空想であり、(欧米では)恐怖心をあおっているだけなのだろうか。米シンクタンクのランド研究所は先ごろ、2050年の中国に関する調査結果を発表した。調査では、「中国が勝利を収める」「中国が台頭する」「中国が停滞する」「中国が崩壊する」という四つのシナリオを想定している。

「中国が勝利を収める」可能性は低い。なぜなら、50年までの間に大きな危機や深刻な後退がないことを前提としているからだ。「中国が崩壊する」可能性も低い。これまでのところ、中国の指導者は、組織化や計画、危機を乗り越えること、変化する状況に適応し調整することに長けていることが証明されている。

中国は50年までに成功と失敗が入り混じった状況になる可能性が高く、もっともらしいシナリオは「中国が台頭する」か「中国が停滞する」かのどちらかだ。前者のシナリオでは、中国は長期目標の達成に大きく成功するだろうが、後者のシナリオでは、中国は大きな課題に直面し、壮大な戦略の実行にほとんど失敗するだろう。

これは非常に合理的な分析だ。同研究では、四つのシナリオに関連して、米中関係に起こりうる三つの結果として、「並行パートナー」「衝突する競争相手」「方向転換」を挙げている。

「並行パートナー」とは、18年の米中関係の状態の継続だ。これは、停滞もしくは台頭している中国との間で起こる可能性が高い。「衝突する競争相手」は、より自信を持って主張するようになる中国が勝利を収めるシナリオで現れる可能性が高い。「方向転換」は、中国が国内問題を抱え込む状況下で中国が崩壊するシナリオで発生する可能性が高い。したがって、経済の完全なデカップリング(切り離し)は起こりにくい。

しかし、米中両国が相手国の苦境や予測に気づかないわけはない。中国政府かシンクタンクの誰かがすでに、人工知能(AI)やスーパーコンピューターを使って、今後数十年で米国が勝利するのか、衰退するのか、停滞するのか、崩壊するのかをモデル化しているに違いない。(翻訳・編集/柳川)

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