中国の猛反発を受ける事態が頻発する韓国芸能界、間違いはどこに?―中国メディア

Record China    2020年12月17日(木) 12時0分

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16日、環球時報は中国で猛反発を受ける韓国芸能界について、その原因を指摘した記事を公開した。写真は韓国の男性歌手ファン・チヨル。

2020年12月16日、中国紙・環球時報は、韓国の芸能人やテレビ番組などが中国で猛反発を受ける事態が頻発していることについて、その原因が「若い芸能人に対する教育の不足」と「エドワード・サイードが批判した西洋人の『オリエンタリズム』の影響」にあると指摘した。

記事は「ここ数年、韓国の芸能界が中国で猛反発を受ける事態が頻発している」として、代表的な5つの事例を紹介。2020年は、12月上旬に韓国の人気バラエティー番組「ランニングマン」で、番組内のボードゲームに中国の国旗「五星紅旗」が、台湾の“国旗”「青天白日旗」と並べられたことが、「一つの中国」の原則に反するものとして中国のネットユーザーが反発し、「ランニングマン」および関連ワードが検索できない状態になった。また、8月には女性歌手のイ・ヒョリがバラエティー番組「遊ぶなら何する?」で、グローバルに活動するために自身の芸名を「中国名の『マオ』はどう?」と発言し、「中国指導者の毛沢東を侮辱した」として、SNSに中国のネットユーザーから非難コメントが相次いだほか、同番組の有料配信版の動画から該当シーンが削除された。

2018年には、YGエンターテインメントとNetflixが制作したコメディードラマ「YG戦略資料本部」で使用された中国の地図に間違いが指摘されたほか、清朝時代の中国人に扮(ふん)した出演者が中国語で「私は豚です」と発言するシーンが問題視された。2016年には、1月に韓国のガールズユニットTWICEのメンバーで台湾出身のツウィ(TzuYu/周子瑜)が、韓国のバラエティー番組に台湾の旗を持って出演したことが問題視され、中国での芸能活動を全て取り消す事態にまで発展した。また、同年8月には、韓国の俳優パク・ボゴムが棋士に扮したCMに「万里の長城」という名の棋士が登場。パクと対局し、勝負に負けた「万里の長城」が女性ダンサーに平手打ちされた内容が「韓国人の勝手な優越感を示している」として、中国のネットユーザーの怒りに火をつけた。

そして、2009年には、中国で人気を得た韓国の女優チャン・ナラが、韓国のバラエティー番組で「お金に困ったら中国に行って稼ぐ」と発言したことがきっかけで、中国や韓国で激しい批判を受けた。

記事は、専門家の分析として、中国で猛反発を受ける理由を2つ挙げた。1つ目は「韓国では若すぎるくらいの年齢でデビューする芸能人が多いため、大部分の時間をレッスンに費やす一方で、文化や道徳に関する教育を事務所からは十分に受けていないため、周囲の雰囲気やその場のノリで、的外れな失言を起こしてしまう」という点。もう一つは、パレスチナ系アメリカ人の文学研究者、エドワード・サイードが著書で批判した「オリエンタリズム」の影響があると指摘した。「オリエンタリズム」とは、近代以降の西洋で継承されてきた「東洋人を愚かで劣った存在と見なす概念」のことで、「西洋文化の影響を強く受けた韓国人たちは、自分たちもそう見られる対象でありながら、無意識のうちに中国や中国人を色眼鏡で見ているために、中国を挑発するような行為を起こすのだ」とした。

上海対外経貿大学朝鮮半島研究センター主任のセン徳斌(ジャン・ダービン)氏は、環球時報の取材に対し、「韓国政府は一つの中国という原則を認めてはいるが、『ランニングマン』などのケースを見ると、政治に無関心な一部の民衆が真相を理解しないまま、無意識のうちに間違えている可能性が高い」「たとえば以前、韓国の李明博(イ・ミョンバク)元大統領がソウル市長だった時、韓国側からの要求で、韓国の首都ソウルの中国語表記を従来の「漢城」から、実際の発音に近い「首爾」に変更したように、我々からも韓国側へ間違いを指摘し、正すよう求める必要がある」と述べた。

記事は最後に、中央日報などの韓国メディアの分析を引用し、「中国市場は巨大ゆえに、不確定要素はあるものの、芸能人に支払われる報酬は韓国の何倍も高く、無限の可能性を秘めている」「彼らにとってみれば、中国は捨てがたい大きなケーキのようなものだ。多くの芸能事務所が中国の政治や歴史問題とかかわる失言をしないよう、普段から教育をしている」「韓国の芸能界がダブルスタンダードや色眼鏡で中国を見続けるなら、最終的に自滅するだろう」と述べた。(翻訳・編集/原邦之

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