小島康誉 2021年1月2日(土) 16時0分
拡大
筆者は「中国一辺倒派」「中国評論家」ではなく、「日中理解実践家」「日中共同実践家」。写真は筆者主張「日中友好から日中理解へ日中共同へ」を報じる「人民日報」95.5.27〈部分〉。
2013年習近平国家主席は「一帯一路」を提唱した。経済の道、政治の道であると同時に文化の道、国際協力の道でもある。21世紀は国際協力の世紀、「一帯一路実践談」は「一帯一路」の要衝である新疆ウイグル自治区での約40年にわたる国際協力実践を紹介してきた。1982年以来、150回以上訪問し、後半生をかけ日中諸氏のご指導ご尽力をえて世界的文化遺産保護研究や人材育成など国際協力を実践し、ささやかながら日中間相互理解を促進してきた。幾千幾万の方々と喜びの交換をしてきた。感謝しきれない。
レコードチャイナとの不思議なご縁により、2020年1月より始まった「一帯一路実践談」も最終回となった。配信いただき感謝している。連載が始まったのはコロナで武漢市封鎖開始の頃、同社では在宅勤務に移行と聞き、「大袈裟」と思った。暫くするとメディアに在宅勤務やリモートワークがあふれ、レコチャの先見力に感心した。ささやかな実践を愛読いただいた皆様、お褒めやお叱りなど各種コメントを寄せていただいた皆様……感謝します。
筆者は「中国一辺倒派」「中国評論家」でなく、「日中理解実践家」「日中共同実践家」である。そんな立場から拙い実践を紹介してきた。繰り返せば以下のようである。世界的文化遺産保護研究方面では、開始28年後に世界文化遺産となった「キジル千仏洞修復保存活動」・調査開始7年後に中国の国宝中の国宝を発掘した「日中共同ニヤ遺跡学術調査」・焼損した法隆寺金堂壁画の源流実物資料といえる壁画を発掘し保護した「日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査」。多民族対象人材育成方面では、4600人余に提供した「新疆大学奨学金」・約400人へ提供した「新疆文化文物優秀賞」・1600人余に提供した「シルクロード児童育英金」・5校舎を建設した「希望小学校」。その他では、南疆水改良工程や博物館建設などへの「各種寄付」・多数の「各種代表団派遣と招聘」・多数の「各種講演・写真展・出版」・多数の「各種仲介」・数種の「档案史料出版」・「中国歴史文化遺産保護網」などである。
このような活動では資金提供だけに注目する意見もあるが、重視されるべきは新疆の多民族と協力して、発起し訪問し実践してきた点である。「大愛無疆」「共生」精神の実践であり、新疆の多民族と植え育て咲かせた花である。
21世紀は人種などをこえた「共生」、国家をこえた「国際協力」の世紀と言われている。戦争を抑止し平和を継続するためにも各国が協調すべきは当然のことである。CRI(中国国際放送局)の取材に「国際協力は平和を維持し、戦争を抑止する重要活動」と答え、報道されたこともある。しかし世界はこの一年コロナで一変、協調から対立に向かいつつある。
筆者が国際協力を始めた頃の中国は貧しかったが、今や世界第二の経済大国となった。「桜の咲く頃に国賓訪日へ」と報じられ改善に向かっていた日中関係も新型コロナや昨今多々報じられる新疆・香港・米中対立激化問題などで波乱含み。この「一帯一路実践談」へのコメントも厳しいお叱りが増加。
各種会議などでは「戦略的互恵関係」「WIN-WINの関係」と発言されている。また「日中/中日友好」も叫ばれている。筆者は「日中/中日友好」を基礎として、第二段階「日中/中日相互理解」、第三段階「日中/中日共同」へ進化すべきと主張し続けている。この信念はコロナで世界が協調から対立に向かいつつある現在も変わらない。
皆々様の益々の弥栄と日中間の更なる相互理解を祈念しています。そして世界平和が続きますことを。その為にも世界各国との「国際協力実践者」が増えることを期待します。今後も日中諸氏のご指導ご協力をえて老残微力ながら第二の故郷・新疆ウイグル自治区の各族皆様と友情活動をつづけ、骨はタクラマカン沙漠に。ありがとうございました。ご縁あればまたお会いしましょう。
陽はのぼり陽はしずみ 花がさき花がちり 夏がきて冬がきて 嗚呼!新疆40年 迷い迷いときに悟り すべてのすべてありがとう 合掌三拝
■筆者プロフィール:小島康誉
浄土宗僧侶・佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表・新疆ウイグル自治区政府文化顧問。1982年から新疆を150回以上訪問し、多民族諸氏と各種国際協力を実施中の日中理解実践家。 ブログ「国献男子ほんわか日記」 <新疆は良いところ>小島康誉 挨拶―<新疆是个好地方> 書籍はこちら(amazon) 小島康誉氏コラム
この記事のコメントを見る
小島康誉
2020/1/25
2020/12/5
2020/12/12
2020/12/19
2020/12/26
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る