2021年1月5日、青海新聞網は、青海省を流れる長江でクチジロジカが凍った川に閉じ込められ、現地の管理保護員が懸命の救助を行ったと報じた。

記事は、5日午後に同省玉樹チベット族自治州を流れる長江の水面が凍結し、川を渡っていたクチジロジカ6頭が身動きできなくなり、さらに雪が積もって危険な状態にあるのが見つかったと紹介。現地の管理保護員が直ちに救助活動を展開したと伝えた。

現地は海抜4000メートルを超える高地で、気温は零下20度前後にまで下がるという。6頭のクチジロジカは疲労している様子を見せていたほか、雪や氷が融け始めて川の流れが動き出し、下流に流される危険性もあったという。

記事は、管理保護員らが氷を削って足場を作ると、手足を凍てつく水の中へと入れて救助活動を実施したと紹介。氷が融けて川が流れ出すまでの時間との闘いの中で一致協力しての作業が行われた結果、6頭を無事岸辺まで上げることに成功したと伝えた。

助け出されたクチジロジカは、追われていたオオカミから逃れるために川に入り、身動きが取れなくなったものとみられる。6頭は体表にかすり傷が見られたものの大事はないことが確認され、管理保護員らの手によって自然に返されたという。（翻訳・編集/川尻）