Record China 2021年2月1日(月) 20時20分
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広東省内で、介護相手の高齢者を殺害した女に対する死刑が執行されていたことが分かった。女は家庭に雇われ、仕事を始めた翌日未明に介護の相手を殺害したという。
中国の情報サイトである騰訊網によると、広東省の広州市中級人民法院(裁判所)の王勇院長は1月30日、介護相手の高齢者を殺害したとして、故意殺人罪による死刑が確定していた陳宇萍死刑囚(写真の女性)を、すでに処刑したことを明らかにした。
陳死刑囚は広州市内で暮らす一家に対して、当時97歳で病気だった家族の世話をする仕事を請け負った。仕事を始めたのは2015年1月6日だったが、翌7日未明には、介護する相手の高齢者の首を押さえつけて殺した。動機は「給料を早くもらえる」だったという。背景には、1日でも働ければ1カ月分の給料を受け取ることができる契約だったことがある。なお陳死刑囚は裁判中、自分は人を殺していないとして、取り調べ時の供述を翻した。
中国の刑事裁判は二審制だが、死刑判決だった場合、執行には最高人民法院(最高裁)の許可が必要だ。陳死刑囚に対する判決は一審も二審も死刑だった。最高人民法院が死刑を許可したため、20年5月に刑を執行したという。
広東省内では15年、女が介護を請け負った相手の高齢者8人を次々に毒殺する別の事件が発生していた。容疑者の女の何天帯被告には16年5月4日に一審判決の死刑が言い渡された。何被告は法廷で上告しない意思を明らかにしたので、同日中に刑は執行された。
広州市中級法院の内部事情を知るという人物によれば、陳死刑囚の場合、実際の被害者はさらに多いと見られているという。高齢者の仕事をしていた期間が何死刑囚よりも長く、介護を始めてから短期間で相手が死亡した事例が6件はあるからだ。ただし、高齢者が死去してから時間が経過し、すでに火葬されてしまっていたなどで、証拠を固められなかったという。(翻訳・編集/如月隼人)
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