Record China 2021年2月6日(土) 22時40分
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中国はミッドコース段階での弾道ミサイル迎撃システムの実験を国内で実施し、成功を収めたと発表した。中国国外では、米国をけん制する意味があるのではとの見方が出ている。
中国政府・国防部は4日夜、ミッドコース段階での弾道ミサイル迎撃システムの実験を国内で実施し、成功を収めたと発表した。新華社は6日付で、同成功で自国の安全が増強されたと強調する論説を発表した。同件については中国国外で、アジア太平洋地域へのミサイル配備計画を進める米国をけん制する意味があるのではとの見方が出ている。
弾道ミサイルの飛行は、発射直後の上昇段階、大気圏外を慣性飛行しているミッドコース段階、大気圏に再突入した終末段階の3段階に分かれる。
新華社は、弾道ミサイルの迎撃には極めて高度な技術が必要であり、最大の実力を備えた米国も、これまで何度も失敗してきたと紹介。その上で、ミッドコース段階のミサイルの迎撃は、成功率が比較的高いことなどから世界の主流であり、世界の主要軍事強国に支持されている方式と紹介した。
新華社はさらに、ミッドコース段階を飛行する弾道ミサイルの迎撃について、遠距離からのレーダーによる監視、衛星による早期警戒、高度な測定、高精度の迎撃ミサイル、標的の「真贋(しんがん)」の識別、戦場における指揮管制システム、目標ミサイルの軌道計算などを緊密に結合させねばならず、時間も限られていると説明。必要な要素の一つでも欠けると「全てが無に帰す」と論じた上で、実験を行っているのは米国、日本、中国などだけと紹介した。
新華社は、中国がミッドコース段階の弾道ミサイル迎撃実験を行ったのは、今回が5度目と紹介。これまで順風満帆ではなく、「反撃1号」から「反撃3号」までの研究開発は、満足できるものではなかったとして、「今日ようやく成功した。このことは、わが国のその他の兵器システムの技術の向上、ひいては国防力の総合的向上のための確固たる基礎を向上させることになる」と論じた。(翻訳・編集/如月隼人)
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