「14億人の大興奮」をまもなく生中継…中国版紅白「春晩」の舞台裏に潜入

Record China    2021年2月11日(木) 16時20分

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中国国際放送は春晩のリハーサルなどを紹介する動画を配信した。中国人を熱狂させる年越し番組の「春晩」の舞台裏を知ることができる、興味深い動画だ。写真は同動画でリポーターを務めたAちゃん。

中国人にとって1月1日の元旦は「かりそめの新年」であり、「本当の新年」は旧正月である春節だ(2021年は2月12日)。そして、春節最大の「お楽しみ」の一つが、大みそかの晩に中国中央電視台(CCTV)が放送する春節聯歓晩会(春晩)だ。家族そろって同番組を見て、大いに楽しみ、大いに興奮するのが、中国人にとっての年越しの「恒例行事」だ。

中国国際放送(CRI)は春晩のリハーサルなどを紹介する動画を配信した。「春晩の舞台裏」を知ることができる、極めて興味深い動画だ。

まず感じるのは、リハーサルの舞台裏を見るだけで、本番の豪華絢爛(けんらん)さが伝わってくることだ。「春晩」はよく、「中国版の紅白歌合戦」と形容されるが、違いもある。日本の「紅白」は歌が主体だが、「春晩」はダンスや演芸なども多く、演目の幅は極めて広い。

そのため、出演者も踊り手や演奏者など幅が広い。CRI配信の動画の中で、彼らは異口同音に、春晩に出演することに大きな喜びを覚え、機会を得たことは光栄と語る。そして「家族が本番の舞台に登場する私を見てくれる」と強調する。俳優、歌手、ダンサーなどとして著名な王一博さんも、「やっと春晩の舞台に来ました」との感想を述べた。中国の芸能関係者にとって春晩が「大きな晴れ舞台」であることは間違いない。

もう一つ、演目の「国際化」に力が入れられていることも興味深い現象だ。世界に目を向けることが増えた中国の世相を反映しているとも解釈できる。

動画は、出演者らに対する徹底したコロナ対策も紹介。春晩の出演者の一人は、リハーサル室入るたびに靴を消毒するか清潔な靴に履き替えるなどで、感染防止策は「非常に厳格」と強調した。

さて、日本の年越し番組、例えばNHKの場合には、「紅白」が終了してから次の番組である「ゆく年くる年」が全国の神社仏閣などの様子を紹介している最中に、新たな年となる。視聴者はどちらかと言えば厳粛な雰囲気の中で年明けの瞬間を迎えるわけだが、中国は違う。「春晩」は文字通り「年を越す番組」だ。例年、祝賀ムード爆発といった雰囲気でカウントダウンを行い、年越しの瞬間を迎える。春晩については、このあたりの日中双方の年越しの雰囲気の対比も、実に興味深い。(編集/如月隼人

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