インド軍との衝突で中国軍人4人が死亡、昨年の事態を今になって発表する中国の意図とは―米華字メディア

Record China    2021年2月22日(月) 16時20分

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中国当局は19日、2020年に発生した中印両軍の衝突で中国軍人4人が犠牲になったと初めて明らかにした。多維新聞は、同発表には中国側の「意図」があるとの見方を紹介した。

中国当局は19日、2020年6月に発生した中印両軍の衝突で中国軍人4人が犠牲になったと初めて明らかにした。米国に拠点を置く華字メディアの多維新聞は同日、同発表には中国側の「意図」が込められているとする見方を紹介した。

中国共産党中央軍事委員会の機関紙である解放軍報は19日付で、2020年6月に発生したインド軍との衝突で、中国人民解放軍の陳紅軍中隊長と陳祥榕、肖思遠、王焯冉の兵士3人の計4人が犠牲になり、4人にはそれぞれ栄誉称号あるいは勲章が授与されたと報じた。

衝突の発生後、中国の軍報道官は「中印双方に死傷者が出た」と説明したが、詳細については明らかにしなかった。

多維新聞によると、アジアの安全問題を専門とするオーストラリアのマッコーリー大学ベイツ・ジル教授は、中国がこの時期になってインド軍との衝突により発生した死傷者を発表した目的は、インドとの対峙に対する決意を示すものと述べた。

中印両軍は、インド側のラダックと中国側のチベット自治区ルトク県の間にある宗法の実効支配線にあるパンゴン湖畔でにらみあっていた。2021年1月には、双方の間で「小規模な対峙が発生」したとされる。しかし、中印とも緊張緩和の試みは一貫して続けてきており、中国政府・国防部は2月10日に、インドとの合意が成立したことにより、双方はすでにパンゴン湖畔から撤退し、接触状態を解除する動きを始めたと発表した。

多維新聞によると、米国の民間会社が1月30日に撮影した衛星写真には、中国がパンゴン湖畔に配備した多くのミサイルが写っていたが、2月16日に撮影された最新の写真では、中国軍の車両数重大や建築物も撤去され「空地状態」になっていたという。

ジル教授は、中国側が2020年6月の衝突による犠牲者を発表したことは「さらに大きな一つの努力の一部分である可能性がある」と説明。さらに、「中国はそのために「(民衆の)愛国主義による支持をかきたて、同時に現地でのインドとの対峙を継続する決意を示した」との見方を示した。(翻訳・編集/如月隼人

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