中国ドラマの海外における人気はどれくらい?―中国メディア

人民網日本語版    2021年3月6日(土) 11時0分

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Netflixを見てみると、中国ドラマ数十作品が並んでおり、各種ジャンルをカバーしていた。中には十数カ国の言語に訳された作品もあった。

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世界の国々は長年、特定の商品やシンボルを通じて文化的イメージをキープするよう取り組んできた。例えば、米国にはハリウッドやコカ・コーラ、ポップミュージック、英国には王室、ジェームズ・ボンド、イタリアには歌劇、ルネサンス時代の画家、日本にはアニメ、韓国にはK-POPといった具合だ。海外では、中国文化というと、カンフーパンダ、中国料理などが往々にして連想される。しかし、欧米諸国や日本、韓国などと比べると、中国文化の影響力はまだまだ伸びしろがあり、そのような状況は近年、少しずつ改善されている。ドイツの外国向けラジオ放送「 Deutschlandfunk(DLF)」の定期刊行物は最近、「中国のオンラインゲームやショート動画などの新たな文化的アーチファクトが世界的に人気になっている。面白く、政治性がないことがそれらの特徴だ」と伝えた。世界で人気となっているショート動画共有アプリ「抖音(Tik Tok)」のほか、一部の国や地域で、中国企業の商品が大ヒットしている。また、インターネットという新しいキャリヤーを通して、中国の小説や映画、ドラマなどが次々に海外進出を果たしている。

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「媳婦的美好時代(彼と私と両家の事情)」がタンザニアで大ヒットしてからのここ10年、中国ドラマの「海外進出」はもはやはるか遠くの国の伝説ではなくなっている。「環球時報」のドイツ駐在記者は最近、周りの友人たちが中国ドラマにはまっていることに気付いている。その一人は、ハンブルクに住む主婦で、その夫はフォルクスワーゲングループのエンジニア。新型コロナウイルス感染が収束した後には、彼女は2人の子供と共に中国で数年暮らすことになる可能性があるため、中国に関する情報を集めていた時に、思いがけなく中国ドラマに夢中になってしまったという。

彼女は、「以前なら、中国映画・ドラマを見たいと思ったら、テレビで放送されるのを待つか、ビデオで録画しなければならず、とても不便だった。また、その数もとても少なかった。でも、今はストリーミングサービス・NetflixやViki、動画配信サービス・愛奇芸(iQIYI)などがあり、たくさんの選択肢がある。言葉の関係で、私がよく利用するのはNetflix。なぜなら少なくとも英語版があるし、ドイツ語版がある作品もあるから」と話す。

Netflixを見てみると、「天盛長歌(鳳凰の飛翔)」や「白夜追凶(Day and Night)」、「三生三世十里桃花(永遠の桃花~三生三世~)」、「陳情令」、「致我們単純的小美好(ツンデレ王子のシンデレラ)」など、中国ドラマ数十作品が並んでおり、各種ジャンルをカバーしていた。中には十数カ国の言語に訳された作品もあった。

中国ラジオ映画テレビ総局の関係責任者は2019年に、「世界で放送されている中国のテレビ番組の主なジャンルがドラマ。中国全土のテレビ番組輸出に占める割合は約70%で、世界の200カ国・地域以上に輸出されている」と明らかにしている。

海外進出している中国ドラマは、どのようなチャンネルを通して放送されているのだろうか?最も多いのはテレビで、韓国や日本、マレーシア、モンゴル、アラブ諸国、アフリカ、オーストラリアなどのテレビ局で放送されている。

次に多いのは海外の各インターネットプラットフォームだ。例えば、米国のNetflix、動画共有サイトYouTube、動画配信サービスHulu、アジアの番組が大量に配信されているVikiなどがある。

■海外で人気になっている中国ドラマは?

地域別で見ると、中国ドラマはアジア、特に東南アジア諸国で依然として人気が高く、近年はその影響力が上昇の一途をたどっている。また、その人気はアジアにとどまらず、中・東欧、ラテンアメリカ、中東、アフリカなどの国や地域にも広がり、拡大している。

グーグルの検索統計・分析によると、20年、マレーシアの映画・ドラマ関連の人気検索ワードトップ10に、「法証先鋒4(Forensic Heroes IV)」や「使徒行者3」、「機場特警(Airport Security Unit)」などのドラマのほか、大ヒットアイドルオーディション番組「青春有你(Youth With You)2」、ドラマ「三十而已(Nothing But Thirty)」がランクインした。2019年には、ドラマ「親愛的、熱愛的(Go Go Squid)」や「全職高手(マスターオブスキル 全職高手)」がランクインしていた。

■マレーシアの映画・ドラマ関連の人気検索ワードトップ10

中国映画・ドラマの中でも、歴史ドラマや武侠ドラマはこれまでずっと高い競争力を維持し、最もシンボル的存在のジャンルとなっている。歴史ドラマは、海外進出する中国ドラマの中でも主力的存在だ。しかし、ここ数年、海外進出する現代ドラマも増えており、中国の一般の人々の生活が反映されている作品もあれば、恋愛ドラマやサスペンスドラマもある。ある機関がまとめたYouTubeにおける中国ドラマ再生回数トップ20の半分は、「微微一笑很傾城(シンデレラはオンライン中)」や「杉杉来了(お昼12時のシンデレラ)」、「何以笙簫默(マイ・サンシャイン~何以笙簫~)」、「歓楽頌2 (Ode to Joy2)」、「都挺好(All IS WELL)」、「我的前半生(The First Half of My Life)」などの現代ドラマだった。

MyDramaListに入っている人気ドラマを見ると、「陳情令」や「琅琊榜(琅琊榜 ~麒麟の才子、風雲起こす~)」などの歴史ドラマのほか、「以家人之名(家族の名において)」や「全職高手」、「我只喜歓你(となりのツンデレ王子)」、「親愛的、熱愛的」、「戦長沙(Battle of Changsha)」など、家庭、エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)、恋愛、戦争などをテーマにした作品が入っている。

■中国ドラマのリメイク版が続々登場

そして最近、多くの中国ドラマが海外でリメイクされるというのが文化的な現象となっている。例えば、2016年の中国ドラマ「微微一笑很傾城」が日本でリメイクされ、「シンデレラはオンライン中」というタイトルで大ヒット放送中だ。その他、「三十而已」、「有翡(Legend Of Fei)」などの大ヒット中国ドラマのリメイク権利を、海外の会社が手に入れている。

このように、ますます多くの中国人気映画・ドラマが海外でも好評を博しているということは、中国の文芸創作の繁栄ぶりを示す一つの証と言えるだろう。

あるベテランプロデューサーは、「以前なら、海外で中国映画・ドラマと言うと、歴史ドラマやカンフーしか連想できない人が多かった。しかし、近年は、現代・都市ドラマ、社会的倫理、モラルを反映したドラマ、法律・弁護士系ドラマ、サスペンスドラマなどを代表とする作品が続々と登場し、巧妙なストーリーやハイクオリティーの製作技術が、海外でも高く評価され、海外進出する中国映画・ドラマの主力となりつつある。それらを通して、より多くの外国人が活気にあふれる現代の中国を生き生きと、立体的に知るようになっている」との見方を示す。

海外進出して、大ヒットするようになり、さらに多くの国に進出するようになり、さらには海外の作品をリメイクする側から、リメイクされる側へと変化するなど、中国映画・ドラマの海外進出がどんどん進歩していることは明らかだ。このような新たな文化的な現象は、中国の総合的国力が日に日に増強されていることと切っても切れない関係にある。中国映画・ドラマを視聴する海外の人々が増加し、中華文明、中国の経済発展、飛躍する中国テクノロジーなどの影響力がますます強くなっているのは、中国社会や中国人の素晴らしい生活が、海外の人々にとってもより魅力あるものとなっているからだ。

中国映画・ドラマの海外進出が完全に波に乗っていることは、「丁寧にコンテンツを製作すれば、どんな時代でも必ずそれを買う人がいる」という事実を裏付けている。時代によってトレンドとなるものは異なり、国によって文化の違いがあるものの、ハイクオリティーのアート作品が伝える人類共通の関心事、思考、価値観、感情は、どんな時代であっても互いの心を通わせてくれる。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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