セクハラ裁判中の韓国選手が中国籍取得、両国で批判=事務所は「侮辱しないで」呼び掛けも

Record China    2021年3月8日(月) 16時20分

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中国国籍を取得したと報じられた韓国出身のスピードスケート・ショートトラック選手イム・ヒョジュン(24)について、所属事務所が経緯を説明。中韓ネットユーザー双方から批判の声が上がっている。

中国国籍を取得したと報じられた韓国出身のスピードスケート・ショートトラック選手イム・ヒョジュン(24)について、所属事務所が経緯を説明した。中国メディアの観察者網などが7日付で伝えた。

イムの所属事務所は6日に国籍変更についての声明を発表し、「イム・ヒョジュンは韓国で長期にわたりトレーニングができず、国籍を変更するという方法で自らのキャリアの黄金期を伸ばしたいと考えた」「彼が自らのキャリアの中でベストだと思い下した選択」などと説明した。

イムは、2018年の平昌冬季五輪のスピードスケート・ショートトラック男子1500メートルで金メダルを獲得するなど活躍したが、19年にナショナルトレーニングセンターでチームメイトの男子選手のズボンを人前で脱がせたなどとして訴えられた。一審では罰金刑(求刑は懲役1年、執行猶予2年)が言い渡されたが、昨年11月の二審では無罪判決が出た。

韓国・聯合ニュースは、「もし最高裁で二審の無罪判決が覆された場合、イムは22年の北京冬季五輪出場を逃すことになる」と指摘。前回の五輪金メダリストとして、北京五輪に出場できないのは「選手として受け入れがたいこと」とした。

所属事務所は声明の中で「裁判中ということもあり、イムが韓国を代表して五輪で2個目の金メダルを獲得できるチャンスは大きくない。それどころか、過去2年間、彼は韓国内のどこにおいてもトレーニングができない状態だった。彼はただもう一度スケート靴を履きたいと考えているだけ」とした。また、イムをめぐる事件についてデマを流さないこと、国籍変更について侮辱をしないことをネットユーザーらに呼び掛けている。

しかし、韓国のネット上では「信じられない。レジェンド級の裏切りだ」「ショートトラックで韓国と中国は仲が悪い。それを知っている人が中国に帰化するなんて」「よりによって中国?もう二度と帰ってきてほしくない」「最悪だ。後できっと『韓国が恋しい』と涙のインタビューをすることになる。多額の金をもらったのだろう」「また韓国の技術流出が進んでしまう」といった声が寄せられるなど、批判一色になっている。

また、中国のネットユーザーからも「中国国籍というのはそんなに簡単に取得できるものなのか?」「中国には来ないでほしい」「国籍を変えたらスポーツ精神が備わるとでもいうの?」「中国籍取得の理由は自分のスポーツ選手としてのキャリアを継続するため。そんな理由でいいの?」「チームメイトのズボンを脱がすような選手はいらない。もし中国代表として出場して金メダルを獲得したとしても恥!」など、歓迎しないという声が大半を占めている。

観察者網の記事によると、現在、中国ショートトラック代表の監督を務めているのは、平昌五輪当時にイム・ヒョジュンら韓国代表を率いていたキム・ソンテ氏。また、五輪で計6個の金メダルを獲得し、同じく韓国からロシアに国籍を変更したビクトル・アンも現在は中国で指導している。(翻訳・編集/北田

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