Record China 2014年4月29日(火) 9時30分
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28日、日本はオバマ米大統領の訪日前に、米国にリニア技術を無償提供すると発表していた。日本の狙いは米国のみではなく、より大きな「野心」は欧州および東南アジア諸国への技術輸出にある。資料写真。
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2014年4月28日、国際商報道は「日本の高速鉄道技術、世界進出の野心を示す」と題した記事を掲載した。以下はその内容。
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日本はオバマ米大統領の訪日前に、米国にリニア技術を無償提供すると発表していた。日本の狙いは米国のみではなく、より大きな「野心」は欧州および東南アジア諸国への技術輸出にある。そしてこれは国際市場の技術競争の激化を引き起こす。世界進出を目指す中国高速鉄道技術は早期の準備が必要だ。
上述した無償提供の状況は一つのシグナルのようだ。日本のインフラ技術は現在、これを「飛び台」として世界市場に広まろうとしている。
日本はこのワシントンとミズーリ州バルティモアを結ぶ約66kmのリニア新幹線が、世界で「安全かつエコロジー」というブランドイメージを樹立することを期待している。日本は欧州や東南アジアなどの国と地域の市場が日本の技術にドアを開くことを期待している。これは欧州・中国・韓国メーカーとの間で、より熾烈な「高速鉄道競争」を引き起こすだろう。
◆安上がりな宣伝費
安倍首相は12日、ケネディ駐日米大使を招き、リニア新幹線に乗車した。これはオバマ大統領の訪日前の地ならしだ。この総額1兆円に達するリニア新幹線プロジェクトはオバマ大統領へのプレゼントの1つであるとともに、日本政府が最も順調に「ゲット」したいプロジェクトの1つでもある。
リニア技術が採用された場合、日本政府は国際協力銀行を通じて5000億円の融資を提供することになる。しかしこれは価値ある投資だ。
中国商務部研究院アジア・アフリカ研究部部長、研究員の徐長文(シュー・チャンウェン)氏は日本のこの措置を「実物広告」と指摘。「これは実質的な広告の力を発揮する。米国市場は巨大で、将来的にインフラ整備に資金を投じることになる」と語った。
米国政府はワシントン−ボストン間の全長730kmの高速鉄道の建設を計画している。全長約66kmのプロジェクトは第一段階に過ぎない。
徐氏は「リニアプロジェクトの建設はPRの効果を発揮する。これは日本が標榜する高い安全性と環境保護などの強みを、特に欧州市場に対して示す世界クラスの広告になる。無償の技術提供は損ではない」と分析した。
リニア技術を開発した東海旅客鉄道(JR東海)も、対米技術無償提供は長期的に見て良策だとしている。日本メディアは、「JR東海は米国から技術使用料を受け取らないが、米国の高速鉄道プロジェクトの受注に成功すれば、日本のリニア技術の強いPR効果を期待でき、その他の国の市場開拓が加速する」と伝えた。
JR東海は外部に技術を提供する場合、技術使用料を徴収することが多い。日本は今回、車両の製造およびレール関連製品により、開発費を取り戻そうとしている。
事前準備を怠らない日本は4月12日の試乗に向け、4月1日に国際高速鉄道協会を設立し、10日に初会合を開いた。オーストラリアを含む海外の鉄道関係者を招き、「安全性、環境保護面のメリット」を宣伝した。日本は同システムを国際基準として普及させ、世界の鉄道発展に貢献しようとしている。
また、日本は高速鉄道により、「政治のカード」を切ろうとしている。
徐氏は、「日本のこの措置はまた、米国との関係強化を目的としている。日本は近頃、隣国関係の処理の多くで、米国の不興を買った」と述べた。日本メディアによると、日本は米国のリニア技術導入を「日米同盟の象徴」とし、さらに米国の政界で影響力を持つ人物を顧問に任命し、ホワイトハウスで積極的にPRを実施する。
◆競争が激化
日本の今回の自信には根拠がある。オバマ大統領は就任以来、米国のインフラ改善に尽くしており、日増しに老朽化する米国の高速道路や鉄道などを改築し、新たな雇用機会を創出しようとしている。
オバマ大統領は2010年に議会で施政方針を発表した際、「欧州や中国だけに、最も速い列車を保有させておく理由はない」と語り、高速鉄道発展の強い意向を示していた。上述した米国政府の全長730kmの高速鉄道計画は米国の決意を示した。
日本は米国の他に、欧州、インド、東南アジアなどの国と地域で、高速鉄道の受注を獲得しようとしている。
高速鉄道は近年、急に世界各国の興味を引くようになり、日本および中国の周辺諸国は一層需要が高い。中国と日本の高速鉄道技術は、各国国民の羨望の的だ。タイ、シンガポール、マレーシア、インドなどの国は高速鉄道の建設計画を打ち出しており、全長1万キロ以上の高速鉄道を建設する見通しだ。これは日本で建設されている新幹線網の4倍に相当する。
中国社会科学院日本研究所経済室室長、副研究員の張季風(ジャン・ジーフォン)氏は、「日中の高速鉄道を巡る駆け引きは熾烈な戦いになる」と予想する。
張氏は、「中国の高速鉄道の低コストも魅力的だが、高速鉄道の安全性は常に、各国が発注先を決める重要な基準となっている。中国は高速鉄道事故により、インドとタイからの受注を逃したことがある」と述べた。
インドの鉄道部門は先ごろ、欧州・日本・韓国の高速鉄道企業と打ち合わせをし、7本の高速鉄道の建設を計画した。これには金融センターのムンバイと工業都市のアフマダーバードを結ぶ鉄道、アムリツァルと首都ニューデリーを結ぶ高速鉄道が含まれる。
シンガポールとマレーシアを結ぶ2本の高速鉄道も今年公開入札を実施する。主な参加者は、中国、日本、ドイツ、フランス、カナダなどの企業だ。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)
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