AIが1秒で地震震源メカニズム解を正確に決定―中国メディア

人民網日本語版    2021年3月12日(金) 14時50分

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中国科学技術大学地球・宇宙科学学院の張捷教授の課題チームが地震の観測および人工知能(AI)を応用したリアルタイム地震震源メカニズム解(発震機構解)の決定をめぐり、飛躍的な進展を遂げた。資料写真。

中国科学技術大学が9日に明らかにしたところによると、同大地球・宇宙科学学院の張捷(ジャン・ジエ)教授の課題チームが地震の観測および人工知能(AI)を応用したリアルタイム地震震源メカニズム解(発震機構解)の決定をめぐり、飛躍的な進展を遂げた。地震が発生すると、AIによって1秒以内に震源メカニズム解を正確に決定できるようになったという。中国新聞網が伝えた。

この研究成果はこのほど、学術誌「ネイチャーコミュニケーションズ」に掲載された。

1938年に地震研究者が初めて断層面の機構解の推定を開始し、発震機構解はこれまでずっと地震研究における課題だった。現在、世界各地の地震観測台ネットワークの地震速報には地震の発生時刻、マグニチュード、震源地、深さの情報があるだけで、発震機構解は含まれておらず、地震が発生してから数分後、またはさらに後になってやっと発震機構解が明らかにされる。

課題チームはAIを採用して発震機構解の複雑な計算の問題を効果的に解決した。整った理論的地震ビッグデータを応用してAIのニュートラルネットワーク(神経回路網)をトレーニングし、システムの正確性と信頼性を改善した。どこかで地震が発生すると、実際の地震データがAIシステムに組み込まれ、1秒以内に発震機構解を体系的に正確に決定する。大量の実際のデータによるテストでこの方法の有効性が証明されており、同分野で重要なブレークスルーを達成した。

同成果は現在、実際の運営における機能へと転換が進められている。まもなく中国科学技術大学と中国地震局が共同開発したAI地震観測システム「智能地動」が、テスト運営をスタートする予定だ。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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