つながらない韓国の5G、ついに集団訴訟に発展=韓国ネットでも苦情続出「通信会社の詐欺劇」

Record China    2021年3月24日(水) 8時20分

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22日、韓国・朝鮮ビズによると、韓国でたびたび報じられてきた5Gの接続不良問題が集団訴訟にまで発展した。資料写真。

2021年3月22日、韓国・朝鮮ビズによると、韓国でたびたび報じられてきた5Gの接続不良問題が集団訴訟にまで発展した。

業界によると、韓国の共同訴訟サイト「怒れる人々」では今後、5Gの損害賠償集団訴訟に参加する訴訟人の募集が2カ月間行われる。これまで1000人余りが訴訟参加の意思を明らかにしており、原告側は訴訟人の募集を終え次第書類を準備し、6月中旬ごろに訴状を受け付ける予定だという。

消費者らが訴訟に乗り出した理由は2019年4月の5G商用化から約2年が経ったにもかかわらず、通信会社が第4世代移動通信(LTE)とあまり変わらない5Gサービスを提供しているため。通信会社は5Gサービスの開始当初に「20倍速いサービス」をうたい高価な料金プランを打ち出していたが、現実はLTEに切り替えられたりサービスが途切れたりするなど不便・不満が相次いでいるという。

弁護士側は「通信社が債務を不履行したという点を立証し、これによって発生した消費者の財産上の損害の賠償を求める趣旨の訴訟」とした上で、「通信会社の責任を立証するためには故意または過失が必要だが、今回の場合5Gサービス提供時から基地局が十分でなく(通信会社の重大過失)、政府が5G周波数を割り当てて通信会社に基地局を構築するのに3~5年猶予を与えたことから、政府も不完全な5Gサービスが提供されるという点を事前に認知している」と説明した。そのため訴訟対象には通信会社のみならず政府も含まれるという。

原告側は損害賠償の請求も可能と判断している。LTEの料金プランが月5~6万ウォン(約4800~5800円)である一方で、5Gは10~12万(約9600~1万1500円)。2年契約の場合約150万ウォン(約14万5000円)の金額を追加で支払っているといい、弁護士側は「民法上の債務不履行要件を満たし、消費者の財産上の損害も立証できるため、勝訴の可能性が高い。集団訴訟には1~2年程度かかるとみている」と話しているという。

韓国科学技術情報通信部の「5G基地局の現状(20年8月末現在)」によると、全国の5G基地局の構築率はLTEと比較すると平均13.5%にとどまっているという。記事は「通信会社3社の年間実績発表資料を総合すると、昨年に通信会社は5G網など無線網への投資を前年比20~30%減らすなど、カバレッジ拡大が切実な時期に投資意志がみられなかった」と指摘している。

なお今年1月末現在で5G加入者数は1300万人に迫る勢いで増えており、今年末には2271万人に達すると予測されている。そのため専門家からは「今年上半期に5GトラフィックがLTEを追い越すと予想され、5Gカバレッジや通話の品質問題、さらにはこれによるLTE速度低下問題まで指摘されているだけに、通信会社の5G投資への圧力は強まるだろう」との予想が出ているという。

これを受け、韓国のネット上では「ソウルから40分の距離にある地方だけど、5Gはまったくつながらない。買っちゃ駄目」「5Gの料金プランを使わせておきながら、つながらないところが多い。お金がもったいない」「通信網を完璧に構築してからサービスを開始しなければならないところを基地局がいくつもない状態で開始?」「5Gスマホだけど、LTE専用で使用中」などと憤る声が相次ぎ、「私も訴訟に参加したい」というユーザーも少なくない。

その他「通信会社の詐欺劇と、政府の自慢欲」「これは全国民が訴訟に参加して、通信会社をつぶそう」「LTE並みの料金プランを適用して差額を返金するべき」「もっとリーズナブルな料金プランをつくって」などの声も上がっている。(翻訳・編集/松村)

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