日中関係に漂う緊張感、「日本側の行動はレッドラインに近づいている」と中国メディア

Record China    2021年4月9日(金) 10時20分

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日中関係に緊張感が漂っている。中国は日米2プラス2で名指しして批判されたことに反発。中国メディアは「日本側の行動はレッドラインに近づいている」と警告した。

日本と中国の関係に緊張感が漂っている。日米両国の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)が海洋進出などを強める中国を名指しして批判したのに対し、中国の王毅外相は「ある超大国の意志は国際社会を代表しない」などと反発。中国メディアは「日本側の行動はレッドラインに近づいている」と警告した。

王外相は5日に行われた茂木敏充外相との電話会談で「中国側は終始、自国が担う国際的な義務を意識している。国連を軸とする国際レジームを断固支持し、国際法を基礎とする国際ルールを断固支持し、真の多国間主義を断固支持し、世界の公平と正義を断固守る」と主張。米国を念頭に「ある超大国の意志は国際社会を代表せず、この超大国に追随する少数の国にも多国間ルールを独占する権利はない」と断じた。

これに先立ち、“戦狼外交官”とも呼ばれる外交部の趙立堅報道官は日本を猛烈に非難。「内政干渉」とした上、「中国の発展を阻止したいというエゴを満足させるため、人の顔色をうかがい、米国の戦略的属国になっている」と糾弾した。

こうした流れを受けて、中国網は「日本は米国が構築した『中国対抗同盟圏』の中でぴょんぴょん飛び跳ね、香港特別行政区、台湾地区、新疆ウイグル自治区などの中国の内政問題について最近四の五の言っている」と批判。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの記事を引用し、「王外相は中国に偏見を持つ国のペースに乗るのではなく、独立した自主的な国として中国の発展を客観的かつ理性的に見据えるよう促した」と伝えた。

さらにロシア・スプートニクの記事を紹介。「中国の外相がこれほど厳しい表現を用いたのは、日本側の行動が事実上、すでにレッドラインに近づいているからだと論じた」と報じた。

共産党機関紙・人民日報系の環球時報によると、中国社会科学院の王鍵研究員は「日本は米国の対中外交に協力すると同時に、より積極的な役割を演じて利益を手にしようとしている。今回の中日外相電話会談は非常にタイムリーだった」と指摘。「中国側の表明は米日の結託に対する真っ向からの注意と警告で、日本に中国の外交のボトムラインをよりはっきり理解させる目的があった」と分析した。

別の記事で中国網は「日本は適切に対処し、世界の信頼を得るべき」とも強調した。「米日2プラス2で、日本は米国と結託し中国に矛先を向け、岸信夫防衛相は台湾を守る米軍との協力を研究し、台湾を支援する米軍を保護する必要があると述べ、中国の軍事に公的に挑発した」と言及。「日本の黒歴史を見れば、世界の人々が日本の軍事動向に十分な警戒を抱くのも当然である。日本に侵略され最も被害を受けた国として、中国は日本の軍事挑発を十分に警戒する必要がある」と訴えた。(編集/日向)

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