北京冬季五輪ボイコットは米国の弱さを証明するだけ―米シンクタンク専門家

Record China    2021年4月14日(水) 9時0分

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米シンクタンク、グローバル安全保障分析研究所の共同所長であるガル・ルフト氏はこのほど、香港サウスチャイナ・モーニング・ポストへの寄稿で、「北京冬季五輪ボイコットは米国の弱さを証明するだけ」と指摘した。

米国の中国語ニュースサイトの多維新聞によると、米ワシントンのシンクタンク、グローバル安全保障分析研究所(IAGS)の共同所長であるガル・ルフト氏はこのほど、香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストへの寄稿で、「北京冬季五輪ボイコットは米国の弱さを証明するだけ」と指摘した。以下はその概要。

ワシントンの一部の政治家は、新疆ウイグル自治区での中国の政策に抗議して、バイデン政権に2022年北京冬季五輪の国際的なボイコットを主導するよう求めている。

米国が大会ボイコットを決定した場合、それを単独で行うことはありそうになく、志を同じくする国と共同で行うことになる。しかし、米国政府がここ数カ月で中国に対して取った他の多くの措置と同様に、自滅することになるだろう。

ワシントンは、大会に有意義な影響を与えるのに十分なパートナーを集めるのに苦労するとみられる。その最も可能性の高いパートナーはカナダ、英国オーストラリアだが、英国とオーストラリアはウインタースポーツの超大国ではない。ワシントンのアジアの同盟国は、ボイコットを支持する可能性が低い。日本と韓国を除いて、アジア諸国の多くは、夏のスポーツには強い関心があるが、ウインタースポーツにはほとんど関心がない。

次のアジア競技大会は2022年9月に中国・杭州で開催される。この大会は、パリで開催される2024年夏季五輪への出場を希望するアスリートにとって非常に重要だ。杭州大会にはオセアニア諸国が初めて参加することになり、オーストラリアは米国主導のボイコットへの参加を決定する前に一時停止する可能性がある。これらの国々は、北京での大会をボイコットした6カ月後に杭州に現れることを正当化できないだろう。

バイデン大統領が菅義偉首相の公式訪問中にボイコットの考えを提起した場合、丁寧に断られる可能性が高い。今年7月の夏季五輪の開催国である日本が、オリンピックの精神に反する可能性のある行為に手を貸す余裕はない。菅首相は、ボイコットに加われば、北京による東京五輪への報復ボイコットや他の経済的な懲罰を招くことを理解している。

日本はまた、新型コロナウイルスのパンデミックの真っただ中に、組織するのが非常に困難で費用がかかるイベントの前夜に国際オリンピック委員会(IOC)との戦いを選ぶ余裕もない。

今後数年間、いくつかの国際的なスポーツイベントを主催する米国とその同盟国は、中国主導の報復ボイコットの影響を考慮する必要がある。

世界の舞台で北京を侮辱しようとする試みは裏目に出るだけであり、米国の孤独と同盟国を揺るがすことができないことを明らかにするだけだ。

米中関係を取り巻く問題がオリンピックの精神を損なう恐れがある。これは間違いだ。(翻訳・編集/柳川)

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