米海軍、中国空母と並走し監視する写真公表、「中国に対抗する決意示した」と共産党系紙

Record China    2021年4月17日(土) 6時30分

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米海軍が中国の空母「遼寧」と並走して監視する駆逐艦から撮影した写真を公開した。中国共産党系紙は「米国が中国に対抗する決意を示した」とみている。米海軍、中国空母と並走し監視する写真公開。

米国と中国の対立が激化する中、米海軍が公表した1枚の写真が波紋を呼んでいる。写っているのは中国海軍初の空母「遼寧」。遼寧と並走して監視するイージス駆逐艦「マスティン」から撮影された。この写真について、中国共産党系の環球時報は「米国が中国に対抗する決意を示した」とみている。

防衛省によると、海上自衛隊は3日午前8時ごろ、長崎県・男女群島の南西約470キロの海域で、南東進する遼寧とレンハイ級ミサイル駆逐艦1隻、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦2隻、ジャ ンカイⅡ級フリゲート1隻およびフユ級高速戦闘支援艦1隻の計6隻を確認した。 その後、これらの艦艇は沖縄本島と宮古島の間の宮古海域を南下し、太平洋へ向けて航行した。

これに対しては海自第8護衛隊所属「すずつき」(長崎県佐世保)、第1航空群所属「P-1」(鹿児島県鹿屋)と第5航空群所属の「P-3C」(沖縄県那覇)などが出動。情報収集・警戒監視を行った。

8日に公表された写真には、艦載機や「16」という遼寧の番号とマスティンの艦長らの姿が写っている。撮影日は4日で撮影海域はフィリピン海とされる。艦長は椅子に腰掛けて脚を伸ばしリラックスした様子に見える。

宮古海峡を抜けてフィリピン海に進出した中国の空母部隊を追尾していたのは、米駆逐艦2隻と海自の護衛艦2隻の計4隻。マスティンはそのうちの1隻だった。日本近海で中国をけん制する日米の合同作戦が続いていることが明らかになった。

写真を公表した米側の意図に関して、環球時報は多くの専門家の分析として「中国に対抗する米国の決意を示し、同盟国を強気にさせるためだ」と報じた。遼寧などの艦隊は約1週間、台湾の東の海域で訓練を行った後、10日に南シナ海に入ったという。

一方、米海軍は9日、空母「セオドア・ルーズベルト」を中心とする空母打撃群が南シナ海で演習を行ったと発表した。北京大学海洋研究所が主管するシンクタンクの南海戦略態勢感知計画(SCSPI)によると、ルーズベルトは駆逐艦「ラッセル」とイージス艦「バンカー・ヒル」の護衛を受けマラッカ海峡を通じて南シナ海南端に進入した。

8日には強襲揚陸艦「マキン・アイランド」が南シナ海に入り、ルーズベルトと統合演習を実施。南シナ海の広範な領有権を主張する中国に米側が一歩も譲歩しない姿勢を改めて鮮明にした形だ。

環球時報は「両国の空母が同じ海域で訓練を行ったのは偶然だ」とする専門家の見解を伝えたが、同時に別の専門家は「中国の空母整備が進めば、同様の事例が増える」とも予想した。(編集/日向)

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