恋愛、結婚、出産の三つを放棄する若者が韓国を「消滅」させる?―中国メディア

Record China    2021年4月18日(日) 16時30分

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中国メディアの澎湃新聞に16日、「恋愛、結婚、出産の三つを放棄する若者が韓国を消滅させつつある」とする記事が掲載された。写真はNソウルタワー 。

中国メディアの澎湃新聞に16日、「恋愛、結婚、出産の三つを放棄する若者が韓国を消滅させつつある」とする記事が掲載された。以下はその概要。

3月は韓国の学校が新学期を迎えるシーズンだが、釜山市の中心部から3キロ足らずの場所にある小学校は静まり返っている。60年の歴史を持つが今学期、正式に閉鎖されたのだ。

韓国では子どもが減ったことで昨年だけで小中高30校が閉鎖となり、大学も学生数の不足に直面している。昨年の大学修学能力試験の受験者数は49万3433人で全募集人数を下回った。韓国の大学は主に国立、公立、私立に分かれ、私立はその85%以上を占める。私大の多くが損益の責任を自ら負っており、外部からの寄付や技術移転などを除くとその生存は学生らの高い学費にかかっている。教育界では廃校ラッシュを危惧する関係者も少なくない。

学校閉鎖の最も根本的な原因は人口問題にある。当局の調査によると、昨年末時点の人口は5182万9023人で前年末に比べ2万838人減った。また、合計特殊出生率は2018年に0.98となり、19年は0.92、20年は0.84だった。韓国統計局が先月発表した調査データは30%以上の韓国人が結婚後に子どもを産む必要はないと考えていることを指摘した。こうした考えは30歳以下の間でより一般的になっていて、その割合は約半数に上っている。ますます多くの若者が恋愛放棄、結婚放棄、出産放棄を選ぶようになっており、専門家は「このような観念と出生数の少なさが続けば韓国は『世界で初めて消滅する国』になるかもしれない」と危ぶむ。

独身や出産拒否を選ぶ若者が増えている背景には仕事の機会の不足や不動産価格の高騰、高額な教育費がある。結婚して4年になるある女性はかつては子どもがほしいと考えたが、現実を前に「まずは生きていくこと」を選ばざるを得なかった。就職したばかりの女性にとって産休の取得は「貴重なチャンスを失ってしまう可能性が極めて高い」。不動産価格も大きな問題で、女性は「結婚と違って子どもを産むならまずは自分の家を持たなければならない。ただ韓国ではすでに不可能な夢になっている」と話した。

仕事と住居という難関を突破できたとしても、大きな家庭を築きたい夫婦は教育費の負担に備えなければならない。韓国教育部のデータによると、19年、子どもが個人的な指導を受けるのに親は毎月平均300ドル(約3万3000円)を支払った。「経済的な負担が韓国人が結婚と出産を拒絶する最も主な原因だ。新型コロナウイルスで経済情勢がさらに悪化すれば、結婚がより少なくなることを意味する」と人口学が専門の教授は語る。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は低出生率問題の解決に向けた複数の政策を打ち出しており、計画では22年から赤ちゃん1人の出産につき200万ウォン(約20万円)が支給される。ただ、若者の負担を完全に取り去ることはできず、ある専門家は「つかの間の『現金甘味料』では若者の苦い経済問題を解決できない」と指摘した。(翻訳・編集/野谷

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