Record China 2021年4月23日(金) 8時20分
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BYDの王伝福董事長が先ごろの取材で、ゼロから世界最大のマスクメーカーになるまでの裏話を語った。
中国・深センに本社のあるBYDは電気自動車(EV)で知られるが、新型コロナ下の昨年、日本にBYDのサージカルマスクが登場した。しかも、マスク不足を受けさまざまな企業が参入する中、BYDのマスクは「新発売マスクで売り上げNo.1」と報じられるまでに。先ごろ、同社の王伝福(ワン・チュワンフー)董事長が取材を受け、ゼロから世界最大のマスクメーカーになるまでの裏話を語っている。
自動車メーカーのBYDには当初、マスクの生産ラインなどなかったが、同社のマスクは短期間のうちに海外でも注目を集める存在となった。生産を始める原動力となったのは王氏の「企業家としての責任感」だった。王氏は「天災を前にしてBYDも多くの困難に直面した。22万人の従業員が着用できるマスクはなく、マスク生産用の機械購入には少なくとも2カ月必要だった」と振り返り、「3万人余りのBYDのエンジニアを動員するしかなかった」と明かした。プロジェクトは「3日で設備の図面作成、7日で最初の生産ラインを完成」という速度で進み、材料の不織布についても3週間で設計から生産までのプロセスを完成させたそうだ。
王氏によると、最終的に利益は出たが、当初はもうけが目的ではなく、社会の需要のためだったという。1日当たりの生産量は昨年5月時点で5000万枚に達したと発表され、王氏は「国が必要としさえすれば、われわれは全てのサプライチェーンを動かし、どんなものでも作ることができる」とも語った。
BYDは昨年4月に米カリフォルニア州から約10億ドル(約1080億円)のマスク注文を受けるなどしており、日本市場の反応については今年2月、「日経POSセレクション2020売り上げNo.1」と記された日本経済新聞の同月24日付の記事を中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で紹介した。そこでBYDのサージカルマスクは「20年新発売で分類内売り上げNo.1の主な商品」として挙げられており、同社は「『マスク大国』日本でサージカルマスク売り上げナンバーワンを獲得した初めての中国ブランドとなった」「品質を追求し、細部を重視してきた日本市場の支持を獲得したことはBYDのマスクに対する国際市場の高い評価であり、コロナ禍でBYDが積極的に感染症と闘ってきたことへの最高の反応だ」などとした上で、1日の生産量は最大1億枚に達し世界最大のメーカーとなったこと、すでに80以上の国・地域で使用されていることに言及した。(翻訳・編集/野谷)
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