anomado 2021年4月23日(金) 12時40分
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かつて男性を熱狂させた武侠ドラマはメインターゲットを女性に変え、イケメン俳優たちがブロマンス展開を演じる新ジャンルとして確立した。写真は「陳情令」のワン・イーボー(左)とシャオ・ジャン(右)。
現在中国で、武侠ドラマが大ブームとなっている。ブームの火付け役となった作品といえば、やはり1982年にジェット・リー(李連杰)が主演を務めた映画「少林寺」だろう。その後、香港でジン・ヨン(金庸)やク・ルン(古龍)の小説を原作とした武侠ドラマが相次いで制作され、「武侠」というジャンルが不動の地位を築くことになる。人気の高い作品は何度もリメイクされ、多くの男性ファンを熱狂させた。
しかし2000年代に入ると、従来の武侠ドラマの人気に陰りが出始める。さらに、2019年に「陳情令」、2021年に「山河令」が登場すると、状況は一変することに。出演者はイケメンばかり。斬新な世界観と、男同士の特別な関係「ブロマンス」が描かれ、メインターゲットは男性から女性に変化し、「中華風の新しい武侠」がブームとなった。
特に「陳情令」は社会現象を巻き起こすほどの大ヒットとなり、中国の動画配信サービス・テンセントビデオ(騰訊視頻)では累計視聴回数が92億回以上、中国版ツイッター・ウェイボー(微博)ではドラマ関連の話題の閲覧回数が420億回以上、映画・ドラマのレビューサイトDouban(豆瓣)ではレビュー投稿数が156万回以上に上るという、いずれも驚異的な数字を叩き出した。
さらに、ドラマそのものだけでなく、ドラマの撮影秘話、主演俳優が出演するテレビ番組、イメージキャラクターのグッズなども、女性ファンから大いに注目され、莫大な経済効果を生み出している。例えば「山河令」の場合、5月開催予定の出演者らによるライブコンサートのチケットがものの数秒で売り切れたり、オークションに出品されたドラマの衣装が高値で落札されたり、主役の2人をキャラクター化したぬいぐるみや、主演俳優がCMに起用されたレモンティーが爆売れしたりと、女性ファンの需要が「新しい武侠」ブームを支えている。
CBNデータ社(第一財経商業数拠中心)の発表によると、中国全体の女性の購買力は年間10兆元(約166兆円)に上るとのこと。イケメンやブロマンスに金を惜しまない女性ファンに支えられ、「新しい武侠」ブームはどこまで発展するのだろうか。(提供/華流・anomado)
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