新型コロナ、インドで大爆発、「富裕層はプライベートジェットで国外脱出」と海外メディア

Record China    2021年5月1日(土) 17時20分

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新型コロナウイルスによる感染症が人口約13億人のインドで大爆発。治療用の酸素不足などの医療危機も深刻化し、海外メディアは「富裕層がプライベートジェットで国外脱出」と伝えた。写真はニューデリー。

新型コロナウイルスによる感染症が人口約13億人のインドで大爆発している。新規感染者は連日30万人を超え、治療用の酸素不足などの医療危機も深刻化する一方だ。米国などが支援に乗り出したが、米ブルームバーグ通信は「富裕層がプライベートジェットで国外脱出」と伝えた。

英BBCによると、インドのハーシュ・ヴァルダン保健相は3月上旬、同国の新型コロナウイルスとの闘いは「終盤」を迎えていると言っていた。ヴァルダン保健相の「終盤」発言は、根拠がないわけではなかった。インドの1日当たりの新規感染者は昨年9月、9万3000人を超えていた。それが順調に減り続け、2月中旬には1万1000人近くにまで減少。1日当たりの死者(7日間平均)も100人を下回った。

その後、状況は一気に悪化。各地でロックダウンが実施される中、4月中旬には1日の新規感染者が10万人を超え、急増に転じた。ロイター通信によると、29日段階で直近24時間に報告された新規感染者は37万9257人と過去最多を更新。累計の感染者数は1838万人に上る。29日の死者は3645人で累計20万4832人にとなった。

感染急拡大の要因の一つとみられるのは、12年に一度開かれるインド最大の巡礼行事「クンブメーラ」だ。ヒンズー教聖地4カ所をめぐるもので今年は少なくとも500万人が集まったと推計される。参加者の多くはマスクを着用しておらず、お互いの距離も近かった。英国型に似たものなど二つの変異株の特徴を併せ持ち、感染力が高い「二重変異ウイルス」も猛威を振るっている。

インドの事態を重視した米国のバイデン大統領は26日、インドのモディ首相と電話協議し、インドに「揺るぎない支援」を約束した。両国は米国がワクチン製造に必要な材料や人工呼吸器、医療用酸素、個人用防護具などを供給することで合意。モディ首相は米国の支援に謝意を示した。

こうした中、ブルームバーグ通信は「インドではプライベートジェット機で国外に脱出する動きが広がっている」と報じた。ニューデリーを本拠とするプライベートジェット会社、クラブ・ワン・エアの最高経営責任者(CEO)は「超富裕層」だけではなく、「プライベートジェットを利用する余裕がある人は皆そうしている」と話した。実業界の大物にとどまらず、航空運賃を払う余裕のある人々が欧州や中東、インド洋諸国などに逃れようと、フライト予約を入れているという。

これに対し、カナダや香港、アラブ首長国連邦、英国など十数カ国・地域がインドからの入国制限を発動。いつ制限を発表してもおかしくない国がほかにもあり、出国の駆け込み需要に拍車を掛けている。(編集/日向)

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