人民網日本語版 2021年5月14日(金) 14時50分
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南京農業大学が12日に明らかにしたところによると、同大の養豚研究所、淮安研究院、江蘇省牧畜メインステーションは体細胞混合クローン技術を使い、性別の異なる蘇淮豚と二花臉豚の混合移植を行った。
南京農業大学が12日に明らかにしたところによると、同大の養豚研究所、淮安研究院、江蘇省牧畜メインステーションは体細胞混合クローン技術を使い、性別の異なる蘇淮豚と二花臉豚の混合移植を行った。このほど3頭のメスの大白豚が順調にオスの蘇淮豚8頭とメスの蘇淮豚6頭を出産した。しかもこれらのメス豚は同時にオスとメスの双子を産んだ。科技日報が伝えた。
動物技術学院養豚研究所の侯黎明(ホウ・リーミン)准教授は、「今回のクローンの結果は、体細胞保存により豚の遺伝資源の保護と利用、優秀な種豚の個体の拡大が実現できることを意味する」と述べた。
蘇淮豚は南京農業大学が技術提供機関となり、淮安市淮陰種豚場で交雑育種方法を採用し、12年間にわたる持続的な研究を経て2011年に育成された国家級新品種だ。一方で、二花臉豚は太湖流域に分布する長い歴史を持つ多産の豚種で、1回の出産で最大42頭の子豚が誕生したことがある。多産能力の世界記録保持者だ。
「われわれは蘇淮豚と二花臉豚のオスとメスを1頭ずつ、計4頭の豚を選び、耳組織の体細胞を分離・培養してから低温・冷凍保存した。この『種』選びは1歩目に過ぎない」。侯氏はさらに別のメス豚の卵巣から卵母細胞を取り、体外で成熟・培養後に顕微鏡の操作で細胞核を取り除き、さらに2品種の性別の異なる復活した体細胞に卵母細胞を注射し、最後に再構築した胚を代理出産メス豚の卵管内に移植した。最終的に各品種の各性別が約250個の胚を育成し、合計で千個以上になった。
侯氏は「移植する前に乳離れし発情した5頭のメス豚を選び、さらに1000個以上の胚を品種と性別に基づき約200個ずつに分け、メス豚の卵管内に注入した。1度に2品種2性別のクローン子豚の誕生を目指した。丁寧に世話をした結果、4月27-29日にメス豚5頭のうち3頭が14頭の蘇淮子豚を出産した。体重が最も重いのは1.5キログラムで、最も軽いのは0.335キログラムだった」と述べた。
「細胞核移植では、ドナーの細胞核を取り除いた卵母細胞内に移植する。ドナー細胞核は卵母細胞質内に含まれるタンパク質因子の作用のもと再編集され分裂し、新たな個体として発育する。体外受精や人工授精と比べると、細胞核移植は精子と卵子の結合を必要とせず、ドナー細胞のすべての遺伝物質を留め、個体をコピーできる。2品種を混合した移植により、同時に蘇淮豚のオスとメスのクローン子豚が誕生したのは中国初だ」と侯氏。
科学研究が順風満帆のはずはない。今回のクローン試験では、二花臉豚の子豚が誕生しなかった。侯氏は「これは2品種の胚が母豚の体内で発育した際に競争した可能性があり、具体的な原因についてはさらなる研究が必要だ。今後はクローン豚の生産・繁殖能力を分析するとともに、腸内微生物がドナーの蘇淮豚と一致するかどうかを分析する」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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