Record China 2021年5月29日(土) 8時20分
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米韓首脳会談について、韓国各紙は「米中綱渡りから米側に一歩踏み込む」「米中覇権競争の激化の中で韓米同盟の結束を確認」などと相次いで報じた。(画像は韓国大統領府フェイスブックアカウントより)
米国のバイデン大統領と韓国の文在寅大統領の首脳会談について、韓国各紙は「米中綱渡りから米側に一歩踏み込む」「米中覇権競争の激化の中で韓米同盟の結束を確認」などと相次いで報じた。中国の反発に関しては日本に比べ、「韓国に対しては比較的抑えたメッセージを出した」とみている。
朝鮮日報は「外交関係者の間では、これまで米中対立の局面で『戦略的あいまいさ』を前面に押し出し、いわゆる『綱渡り外交』をしてきた文政権が米国側に寄ったとの見方が出ている」と指摘。会談後の共同声明に「中国」という言葉はないが、「台湾」「クアッド(日米豪印の戦略的枠組み」「南シナ海」など中国を念頭に置いた三つのキーワードがすべて入っている点を挙げた
同紙によると、専門家らは「北朝鮮問題で米国の支持を得ようと、中国問題では米国寄りになった」と分析。亜洲大学米中政策研究所のキム・フンギュ所長は「米国は巧みに中国を狙った政策に韓国を参加させる「ステッピング・ストーン(STEPPING STONE・踏み石)」を敷いて、結果的に韓国が米国と共に足を踏み入れたもの」と語った。
中央日報は「韓米同盟の強化を再確認した首脳会談、実践につなげるべき」との社説を掲載。「今回の会談の最も大きな意味は、米中覇権競争の激化の中で韓米同盟の結束を確認し、両国が共通で目指すべき価値を明確にしたという点にある」と強調し、「7枚分量の共同声明には韓米同盟の領域を軍事・安全保障同盟から経済・技術同盟に広げ、価値同盟をさらに明確にする表現が入っている」と述べた。
続いて「文政権の親中偏向や米中競争の中で見せたあいまいな態度によって生じた米国の不信感と懸念を解消するのに役に立つと期待する。任期末ではあるが韓米同盟の土台を固めることにしたのは幸いであり、評価できる」と言及。一方で「文大統領がワシントンで明らかにした同盟強化は言葉だけの儀式で終わってはいけない。政策につながり、行動と実践で検証されることが求められる」とくぎを刺した。
台湾海峡の安定問題に初めて取り上げた米韓共同声明に対し、中国外交部の趙立堅報道官は24日の記者会見で「言動に特別に注意し、火遊びをしないよう求める」などと警告した。中国の反応について朝鮮日報は「4月の米日首脳会談のときに比べるとやや穏やかだ。中国は韓国に対しては比較的抑えたメッセージを出したとの見方が出ている」と報道。「日本との関係が悪化している状況で、韓国まで敵に回したくないという雰囲気も感じられる」と伝えた。(編集/日向)
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