Z世代の消費が盛んに、「後発組」の国産新ブランドが人気―中国

人民網日本語版    2021年5月30日(日) 20時10分

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次世代トレンドのリーダーたちが、「後発組」である国産消費財の新ブランドの台頭を後押ししている。写真は若者に人気の大白兎キャンディー。

何年か前、親たちの世代が商店で買い物をする時、生活用品の棚をh&s、ラックス、クリアなどの海外ブランドが埋め尽くしていたのと異なり、Z世代(主に1995年から2009年までの間に生まれた人を指す)が少しずつ成長するにつれて、これらネット原住民で次世代トレンドのリーダーたちが、「後発組」である国産消費財の新ブランドの台頭を後押ししている。北京日報アプリが伝えた。

■「国潮」の人気新製品が次々登場

ハンドクリーム、ボディーミルクなどの製品でどんな新しいものを生み出せるだろうか。桃とウーロン茶の香りで、お茶の缶のような容器に入ったボディミルク、「パインの缶詰」や「赤リンゴタバコ」など有名な映画をモチーフにしたストーリー性のあるアロマハンドクリームなどがある。これらはいずれも現代の若者の購買意欲に刺さる新消費財たちだ。

重くてどっしりした瓶入りのうがい薬が、軽くて持ち運びに便利な個包装になり、口の中をすっきりさせるタブレットなど目新しくて面白い形態の製品が次々誕生した。うがい薬は以前は薬局で買うものだったが、今はスーパーやコンビニで手軽に買えるようになった。ここ半年ほどの間に、オーラルケア分野をコツコツと開拓してきた参半はたびたび投資資金を獲得した。

ここ数年、新小売市場の環境が変化するにつれて、国産ブランドは若者の間で非常に人気になり、「90後」(1990年代生まれ)や「00後」(2000年代生まれ)はますます受け入れるようになった。自国の文化への自信の高まり、メイド・イン・チャイナの高度化に後押しされて、海外ブランドを追いかけていた消費者は、今では中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド「国潮」の美学を重視するようになり、たくさんの老舗や新興の国産品ブランドが急速にエネルギーを蓄えるようになった。京東のビッグデータでは、2020年中国ブランド利用者数の前年同期比増加幅は海外ブランド利用者に比べて18%高かった。消費者の人気検索ブランド上位10種類をみると、国産ブランドが7種類を占めた。

■趣味のグループから新たなビジネスが生まれる

素朴で可愛らしい木のオブジェ、精巧な作りの手帳やバッジ、最新流行のネットで人気のおやつ、コスメやスキンケア製品……このような商品を扱う番茄口袋は、主にZ世代の消費者層をターゲットにした総合型新小売プラットフォームだ。数百平方メートルから1千平方メートル近くある実店舗では、女子高生風スカート、手帳、バッジなど、さまざまな商品の愛好家たちが自分の世界にぴったりの商品を見つけることができる。

最高経営責任者(CEO)の王麗傑(ワン・リージエ)さんは、「商品の種類で小売を区別する時代はもう終わった。今、当社ではすべて趣味やグループに基づいている」と話した。

未来の新消費に投資し、「Z世代をつかんだ者が天下を取る」などと言われる。また、「60後」(1960年代生まれ)や「70後」(1970年代生まれ)が実用性や理性をより重んじ、モノの消費では「商品棚プラス検索」と異なり、Z世代は場面から刺激を受け、思いがけないときに購買への衝動が起こる。Z世代の購買意欲をすぐに満たす消費行動は、買い物のプロセスも行動も親の世代とは大きく変わっている。

第一財経商業データセンター(CBNData)が発表した「2020年Z世代消費態度インサイト報告」によると、Z世代は趣味でグループを作り、こうしたグループ文化の消費のポテンシャルが絶えず発揮されている。エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)、二次元、プラモデル・フィギュア、中国風を代表とするグループ文化の消費市場でZ世代が中心を占め、たとえばコスプレグッズでは売上高の4割近くを担い、古代風服飾品の売上高の増加率は2年続けて300%を超えた。

■「豊か」で「一人」の世代が新消費の土壌に

同報告によると、趣味に基づく消費がZ世代の消費の核心的な特徴であり、個性的でさまざまな顔をもつことがZ世代の性格的な特徴だ。両者の影響により、Z世代の消費者はヘルスケアのトレンド、ものぐさな生活スタイル、外見重視、趣味が多彩、「国潮」のコラボといった多様化した消費の特徴を見せる。

投資サービスプラットフォームである創新工場のパートナーの張鷹(ジャン・イン)さんは、「Z世代の成長における第一のポイントは『豊か』であることで、物質的生活がかつてないほど『豊か』になり、メディア環境の先進性と豊富さも備えている」と分析している。

張さんは、「自分のような『70後』は満足を先延ばしすることに慣れていて、欲しいものがあれば手に入れるまで長い時間がかかった。しかし物質的な豊かさがZ世代のすぐに欲求を満たす消費行動を生み出した。この世代の人々は精神的な圧力が小さい環境の中で、比較的大きな消費と支配の自由を享受してきた」との見方を示した。

また張氏は、「Z世代の消費行動に深い影響を与える2つ目のポイントは『一人』であることだ。一人っ子世代のZ世代はグループの中で認められたいという欲求が非常に強く、バーチャルな世界の関係性における肯定感や共鳴が現実の生活でのそれらを上回る人もいる」と述べた。

新鋭の「ネットで人気」の消費財ブランドがどうやって「人気が長く続くもの」になれるかが、若い起業家にとって現在の重要な課題であることには注意が必要だ。参半の創業者の尹闊(イン・クオ)さんは、「新ブランドがインターネットでのアクセスに過度に依存すれば、今吹いている風は瞬く間に通り過ぎてしまい、今後、中長期的に力を発揮することはできなくなる。ユーザーとのコミュニケーション、製品のルートなどでしっかりと準備をして、次の段階の業界の競争をに備えなくてはならない」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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