Record China 2021年6月23日(水) 17時20分
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22日、観察者網は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)がグレートバリアリーフを「危機に瀕している世界遺産」に登録する方針を示したことに対して、オーストラリア国内から反発が出ていると報じた。
2021年6月22日、中国メディアの観察者網は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)がグレートバリアリーフを「危機に瀕している世界遺産」に登録する方針を示したことに対して、オーストラリア国内から「中国のせいだ」との反発が出ていると報じた。同記事は「被害妄想」との見出しでこうした反発を揶揄している。
記事は、ユネスコの世界遺産委員会が、生態環境保護を目的としてグレートバリアリーフを「危機に瀕している世界遺産」に登録する提案を行ったと紹介。グレートバリアリーフでは近年サンゴの白化が急速に進んでおり、2017年の調査では南部を中心に大部分のサンゴが死んでしまっていることが明らかになったとし、オーストラリア政府が15年に「グレートバリアリーフ2050長期持続計画」を発表して6年が経過した現在も明らかな改善が見られていないと伝えた。
そして、同委員会が今回の提案の中でオーストラリア政府に「より強力でより明確な誓約」を要求したことに対し、オーストラリア国内で強い反発が起きたとし、21日にはスーザン・リー環境相とマリズ・ペイン外相がそれぞれユネスコ事務局長と通話し、「強い失望」「困惑」を示したと伝えている。
また、リー環境相は議会において「背後に政治的な要素があること、これらの政治的な要素によって適切な手順が破壊されたことは明らか。これは衝撃的なことだ。ユネスコはついこの前までわが国のグレートバリアリーフ対策を称賛していた」と発言したことを紹介。「具体的に中国を対象とした発言か」との質問にリー環境相は答えなかったものの、「オーストラリア政府関係者がロイターに対し、中国は世界遺産委員会での立場に責任を負うべきだとして提訴する予定だと明かした」との情報があると報じた。
観察者網の記事はさらに、「オーストラリアメディアの態度はより直接的で、同委員会の委員長が中国人であることを理由に中国を名指しで批判している」と指摘。日刊紙オーストラリアンが「中国が先頭に立ってグレートバリアリーフの健康状態に対し『待ち伏せ攻撃』を仕掛けた」との見出しで報じたことを紹介した。
ユネスコ世界遺産委員会は1976年に設立され、2017年11月から中国が21カ国からなる委員国の一つとなっている。今年7月には福建省福州市で第44回世界遺産委員会会議がオンラインで開催される予定で、中国教育部副部長の田学軍(ティエン・シュエジュン)氏が議長を務めることになっている。(翻訳・編集/川尻)
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