オーストラリア人の中国への印象悪化、学者はシンガポールに学べと提言―独メディア

Record China    2021年6月29日(火) 8時20分

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27日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、オーストラリア世論の対中感情が悪化していることについて専門家が「シンガポールに学ぶべき」との見解を示したと報じた。写真はオーストラリア。

2021年6月27日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、オーストラリア世論の対中感情が悪化していることについて専門家が「シンガポールに学ぶべき」との見解を示したと報じた。

記事は、シドニー工科大学オーストラリア―中国関係研究院が先日発表した調査報告で、調査を受けたオーストラリア人の74%が中国との関係に憂慮を示し、76%が中国政府を信頼していないと回答したことを紹介した。

一方で、広東外語外貿大学経済貿易学院の唐凱(タン・カイ)副教授が両国関係について現状では全面的な対抗の局面になっていないとした上で、「オーストラリアによる対中経済規制はセンシティブな分野への投資制限に限定されている。中国による規制も特定の分野の商品にとどまっている。両国の貿易関係を支えている鉄鉱石に関しては影響が及んでいない」と述べたことを伝えた。

そして、両国間でネガティブな感情が高まっていることは事実としながらも「対抗と呼ぶのは行き過ぎの感がある。イデオロギーや価値観上の齟齬は長期にわたり存在してきたが、それにより両国間の関係が長期間低迷したということはこれまでない。両国間には領有権問題のような実質的、根本的な衝突がなく、長期的に両国が対抗姿勢を取る条件は存在しない」との見方を示したことを紹介している。

唐氏はまた、国内世論や国益といった観点から超短期のうちに両国関係が改善することは難しいものの、経済や貿易の関係が双方の歩み寄りを生むきっかけになるとしたほか、オーストラリアの地方政府首長からもモリソン首相の対中強硬姿勢を批判する声が出ていると述べた。さらに、イデオロギーや価値観、文化を理由に米国側だけに付こうとするのではなく、中国と協力することの必要性を認識し、中国と協力できる部分を探す努力をして中国ともうまくやっていくという、シンガポールのリー・シェンロン首相の外交姿勢を参考にすべきだと論じた。(翻訳・編集/川尻

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