<ボイス>麻生発言に惑わされるな、台湾有事に自衛隊が介入すれば……―中国紙編集長

Record China    2021年7月7日(水) 11時20分

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「環球時報」の胡錫進編集長は、麻生太郎副首相兼財務相(写真)が“台湾有事”の場合には「日米で一緒に台湾の防衛」と述べたことに強く反発する文章を発表した。

中国紙「環球時報」の胡錫進編集長は6日、日本の麻生太郎副首相兼財務相が5日に中国が台湾に侵攻した場合には、「日米で一緒に台湾の防衛をしなければならない」と述べたことに対して、「強大になった中国は、彼ら(日本)に教訓を与えようと思うだろう」などと論じる文章を、微博(ウェイボー、中国版ツイッター)を通じて発表した。

麻生氏は東京都内で5日に行った講演で、中国が台湾に侵攻すれば、日本政府が安全保障関連法の定める「存立危機事態」と認定し、集団的自衛権を行使する可能性があるとの見方を示し、自衛隊が米軍と共に軍事作戦を行うことを示唆した。台湾の状況に関連して「香港と同じことが台湾で起きないという保証はない」との発言もあった。

胡編集長は麻生氏を「大口をたたく過激な政治家」と紹介。台湾海峡で軍事衝突が発生した場合には「日本にとって、遠く離れているのがベストだ」と表明した。

また、「日本の過激な政治家」に向けて「現在は1894年でもなく、1931年でも1937年でもないことをはっきりと認識していただきたい」と主張。1894年は日清戦争が勃発した年であり、1931年は日本の関東軍が満洲の中国からの「切り離し」を狙って満州事変を起こした年、1937年は日中全面戦争の直接の引き金の一つになった盧溝橋事件が発生した年だ。中国では満州事変の発生日である9月18日と盧溝橋事件発生の7月7日は「国恥日」とされており、毎年関連行事が行われている。

胡編集長はさらに、「過激な政治家」に対して「中国に向かって、そのようにたけり狂うことは謹んでいただきたい」と論じた上で、「日本の存亡は、中国が台湾問題をどのように解決するかにかかっているのではなく、日本がまずはしっかりと、身の程をわきまえることにかかっている」と主張した。

続けて「過去1世紀余りにわたり、日本は中国に対して天下の大罪を犯したが、中国は日本に対して申し訳のないことは、何一つしていない。今日に至って、中国人は中日友好で付き合うことを、積極的に主張している」と論じた。

胡編集長は、「日本の過激な政治家が米国を頼りに再び中国を犯そうとするならば、中国は彼ら(日本)に多くの教訓を与えようと思うだろう」、「日本が鍵となる時にあって、麻生氏らに主導されないことを願う」とも主張した。

胡編集長は台湾海峡で戦闘が発生した場合について「日本の自衛隊が参戦して解放軍を攻撃した場合、解放軍は参戦した日本の自衛隊部隊を消滅させる。解放軍はさらに自衛隊の陸上基地および関連する軍事施設を攻撃する権利を有することになり、自衛隊の攻撃能力を無力化する」などとも論じた。

胡錫進編集長は、中国の報道関係者の中でも一般大衆への影響力が極めて大きいとされる人物の一人。微博のフォロワーは2400万人以上に達する。(翻訳・編集/如月隼人

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