28日に行われた東京五輪・卓球女子シングルス準々決勝でシンガポールの選手に破れた石川佳純に、中国からも励ましや残念がる声が相次いで寄せられている。

石川は2016年8月に中国版ツイッター・微博（ウェイボー）を開設し、現在のフォロワー数は57万人に上る。今月24日には「とても光栄なことに選手を代表して開会式で宣誓しました。試合に全力で臨みます！」と投稿。これに中国のネットユーザーは「頑張って！テレビの前で応援するね」「試合を頑張って、楽しんで」などとエールを送り、石川の敗退には「今日は残念だったね（泣）」「悲しまないで！あなたはすごいんだから。団体戦、頑張ってください」などのメッセージを寄せた。

ではなぜ、日本の卓球選手である石川が卓球強国の中国でこれほど愛されるのか。中国で石川は前回のリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した中国卓球男子の馬龍（マー・ロン）の熱烈なファンであることでも知られており、中国のサイトに以前掲載された記事は石川が中国で愛される理由として「恵まれたルックス」「心の知能指数（EQ）の高さ」「選手としての実力」の3点を列挙。ルックスについては「気質も優雅」とし、EQについても「EQが高い人は人を引き付け、どこに行っても歓迎される。石川は親しみやすく、優しくて善良な性格で、付き合いやすい。中国の選手やファンとの関係も良好だ」などと論じた。さらに石川が中国語が話せることも大きなポイントで、このことによって石川と中国のファンとの距離がさらに縮まり、「半分中国人」というような感覚が持たれているようだ。

また、石川の「実力」に関して記事は、「世界の女子選手の中で非常に優れた選手の1人」などと評価。「速くて変化に富み、コースが奇抜で、頭を使う」のがそのプレースタイルで技術も先進的だとし、石川に不足している点などに触れながらも改めて「石川は優秀な選手。中国の多くの卓球ファンが石川のプレーを見るのを好んでいる」と紹介した。（翻訳・編集/野谷）