未成年女性への性的暴行疑惑により公安局に身柄を拘留されていることが分かった歌手で俳優のクリス（呉亦凡/ウー・イーファン）だが、その中国版ツイッター・新浪微博（ウェイボー）のアカウントが1日、運営側によって閉鎖されている。

韓国の人気グループEXOの華人メンバーだったクリスに、性的暴行疑惑が浮上したのは7月中旬のこと。同月31日、北京市公安局・朝陽分局が運営するウェイボーの公式アカウントが、強姦（ごうかん）罪の疑いによりクリスを拘留中であることを明らかにした。

1日、クリス本人および事務所が運営するウェイボーのアカウントが、いずれも強制的に閉鎖されたことが分かった。また、音楽プラットフォーム「網易雲音楽」（NetEase Cloud Music）ではクリスの楽曲が一斉に削除されたことも明らかに。前日の公安局の発表をきっかけに、まるで蒸発したようにクリスが世間から姿を消したことで、「これは死刑と同じようなものだ」とネットでは驚きの声も上がっている。

2018年に巨額脱税疑惑が世間を騒がせた女優ファン・ビンビン（范冰冰）や、今年に入って代理母出産や脱税の話題が浮上し、全面的な封殺に追い込まれた女優ジェン・シュアン（鄭爽）はいずれも、ウェイボーの閉鎖には至っていない。アカウントが運営側から強制的に閉鎖されたのは、芸能界ではクリスが初めてで、深刻さを物語る事態が世間を驚かせている。

台湾の日刊紙・聯合報はクリスのスキャンダルについて、未成年女性への性的暴行にとどまらず、違法薬物や人身取引への関与など、九つの罪状への疑いを挙げている。なお、ウェイボーの運営側アカウントは1日夜、クリスの疑惑に関して、前日の公安局の発表を受けて閉鎖措置に踏み切ったと発表。同時に、世間を誤った方向へ導く可能性のある108件のトークルームや、990件のアカウントを閉鎖したことを明らかにしている。（Mathilda）